2010年06月27日

DIMITRI FROM PARIS

世界を飛び回るフランスの人気DJ、Dimitri From Paris。7月に来日するということで情報を加筆して再アップ。今回は、70年代フィリー・ディスコ・サウンドへのオマージュを込めた「Get Down With the Philly Sound」リリースパーティとして来日(7月10日に代官山 AIR でプレイ)。

まずは彼の歴史をさかのぼって、Sacré français のPV を見てみよう。

−Vous dansez, mademoiselle?  お嬢さん、踊りませんか?
−Sacré français!  変なフランス人!
−Je ne suis pas celle que vous croyez!  私はあなたが思っているような女じゃないわ



マドモワゼルを追いかけるのは、ベレー帽にボーダーシャツの男。フレンチカジュアルの定番だ。ボーダーシャツは、セイント・ジェームスとかアニエス・ベーを思い出させるアイテム。ちょび髭のストーカー男はどうやらディミトリ本人のようだ。マドモワゼルはパリじゅうを逃げ回り、それがパリの名所巡りみたいになっている。切り絵のようなかわいいアニメーションだ。

この曲はファースト・アルバム「Sacré Bleu」に収録されているが、オリジナルのジャケットはマドモワゼル&変なフランス人がフィーチャーされたデザイン。一方、日本盤のジャケ(サクラ・ブルーと日本盤では書かれているがサクレ・ブルーが正しい)は日本のアニメ・ロボット風のデザインになっている。

ディミトリは日本フリーク、とりわけアニメのスーパーロボットのコレクターとしても名を知られている。「UFOロボ・グレンダイザー」がフランスのテレビに登場した時、ディミトリ少年はその美学、色彩、グラフィックに釘付けになった。その後、パリで偶然見つけたマジンガーZのロボットはフランスでは放映されておらず、「一体どんな話なんだ?」と想像を掻き立てられた。やはり70年代製のロボットが面白いようで、ガンダムに代表される第二世代のリアルタイプは洗練されているが、グラフィックとしてはつまらないと言う。彼の部屋には3Dのウルトラマンの絵が額に入れて飾られ、棚にはロボットと超合金があふれ、アニメソングのコレクションの充実ぶりも凄い(彼の部屋の様子は、BRUTUS・2000年9月1日号を参照、少し古いが)

もともとグラフィックに興味があり、日本のアニメのロボットを集め始めたのもそれが理由だった。下にリンクを張った Une very stylish fille (=A very stylish girl)のビデオクリップも広告のポスターに動きを与えているようなグラフィック仕立てで、グラフィック・マニアならではのセンスを感じる。まさに、Very stylish!

Cruising AttitudeSacré Bleu に続く、2003年に出た2枚目のオリジナルアルバム「クルージング・アティテュード」は相変わらずラウンジーなフレンチハウスだが、元ピチカート・ファイブの野宮真貴が「メルモちゃん」(9.Merumo)を歌い、水木一郎をフィーチャーした「マジンガーZ」のカバー曲(13. Bokura No Mazinger Z) [Black Version]も収録されている。

また2004年には自分オのヒット曲 Love Love Mode のセルフパロディとして、声優の声をサンプリングした「Neko Mimi Mode」を、アニメ「月詠」の主題歌として提供。「萌え系ラウンジ」と呼ばれているらしい(笑)。超オシャレなフランス的なセンスと、どっぷりジャポネな萌えのセンスが同居する稀有なキャラだ。

★PV from Youtube
Dimitri From Paris / Une very stylish fille
Dimitri From Paris / Bokura Mazinger Z

★ALBUMS
Sacré Bleu
Cruising Attitude

「月詠-MOON PHASE-」BEST COLLECTION

★Dimitri From Paris 公式サイト
http://www.jvcmusic.co.jp/dimitrifromparis/


cyberbloom

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posted by cyberbloom at 22:40| パリ ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | サイバーリテラシー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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