チャン・イーモウ監督演出のすばらしい開会式でスタートした北京オリンピックがはやくも後半にさしかかろうとしています。日本選手の活躍は連日連夜メディアで報道されていますが、フランスチームの状況はどうなっているか、あちらのメディアをいろいろ覗いてみました。競技に関するフランス語もついでにチェックしてみましょう。どこの国でもそうですが、自国選手が活躍する種目の報道が中心となるのが常。ニュースで目立つのは、まずフェンシング escrime 。日本でも太田選手の活躍で試合がたびたびテレビ中継されましたが、近未来チックな雰囲気と、「En garde(構え)..... Allez(始め).....Halte(やめ)」という審判の叫ぶフランス語が印象的でした。この競技はフランスの国技のようなものだそうで、今までエペ団体 épée par équipes、サーブル団体 sabre par équipes で金メダルのほか、銀メダル2個を獲得しているものの、ヨーロッパ以外の国の躍進もあって全体的には苦戦している模様です。
それ以上に大苦戦したのは柔道(フランス語でもそのまま judo と表されます)。今や日本の3倍もの競技人口を誇る柔道大国となったにもかかわらず、北京では思うような結果が残せず、女子ー48kg級でフレデリック・ジョシネが初戦で敗退したのをはじめ、期待の選手がなかなか勝ち進めませんでした。頼みの綱の男子100kg超級のテディ・リネール(彼の好きな選手は優勝した石井選手だそうで、決勝でこの2人の対決が見られず残念)も準決勝で敗れ、辛くも銅メダルを獲得したものの、結局銀メダル2、銅メダル2に終わりました。銀メダルの2人は日本選手(内柴、谷本)に破れたのですが、どちらも2連覇の金メダリストに一本負けという結果だったので、報道の多くに勝者への素直な敬意が感じられました。日本選手への関心もやはり強いようで、特に谷亮子選手は inaltérable(揺るぎない)、archi-favorite(超人気)、icône de la discipline avec sept titres mondiaux (7つの世界タイトルを持つこの種目の象徴)といった形容からわかるように非常に評価が高く、ジョシネ選手に関する記事のほとんどには同じ階級の谷選手への言及があり、彼女の敗戦はフランスの柔道ファンにもショックだったようです。
さて、一方で健闘が見られるのは水泳 natation でしょう。日本選手も活躍しているのでレースを見ておられる方も多いと思いますが、フランスってこんなに強かったっけ?と思えるくらい、今回は決勝にフランス選手を多く見かけませんでしたか? 人気の高い女子のロール・マノドゥは、直前にコーチや水着に関するトラブルがあったためか調子が悪かった(それでも彼女に関する記事はダントツで多い)ものの、男子選手がすばらしい結果を残しました。平泳ぎ brasse で北島選手が2つの金メダルを取ったとき、同じく2つの銅メダルを獲得したのはフランスのユーグ・デュボスク選手でした。彼は日本で北島選手とともに練習をしたこともあるそうで、日本の水泳ファンにも嬉しい結果です。しかし、圧巻は100m 自由形 nage libre のアラン・ベルナール選手でした。自由形はアメリカ、と思っていたら、今や100メートルの世界記録はこのベルナールとオーストラリアのイーモン・サリバンが交互に塗り替えているという状況だそうで、オリンピックの決勝でもこの2人の一騎打ちになり、わずか0秒11の紗でベルナール選手が優勝しました。彼は4×100m リレーで銀、50m 自由形でも銅メダル(同僚のアモリ・ルヴォーは銀メダル)を獲得し、実力を結果として残しました。しかしベルナール選手の上半身はものすごかったなあ・・
このほか、フランスはレスリング lutte で金メダル、自転車 cyclisme のチームスプリント vitesse par équipes、カヌー・カヤック canoë-kayak、重量挙げ haltérophilie、陸上の3000m障害 3.000 steeple、体操 gymnastique の男子種目別跳馬 saut de cheval で銀メダルなど、これまで合計29個のメダルを獲得しています。体操の男子個人総合ではブノワ・カラノブ選手が3位となり、この競技では実に88年ぶりにフランスにメダルをもたらすという大きなサプライズもありました。
今後は陸上競技 athlétisme などがメインとなってきますが、フランスの陸上チームは和歌山県で最終調整していたそうで、それだけでも親近感がわいてきますね。日本選手ともども、フランス選手の活躍も期待したいものです。
exquise@extra ordinary #2
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