2008年10月15日

パティ・スミスとニール・ヤング/2008年の Nuit Blanche

Nuit Blanche(ニュイ・ブランシュ)というイベントをご存知だろうか.
2002年,パリ市助役のクリストフ・ジラールの提案により実現したパリ市主催のアート・イベントである.
例年10月の最初の土曜の夜,一夜限りで開催され,すでに今回で7回目.
「全ての人に芸術を」という主旨の下,街のあちらこちらにコンテンポラリー・アートのインスタレーションが出現するわけだが,今回はあのニューヨーク・パンクの女王と呼ばれたパティ・スミスのコンサートもプログラムに加えられていた.



場所は,サンジェルマン=デ=プレ教会.
起源は542年にまで遡るパリ最古のロマネスク様式の教会である.

今年の開催は10月4日19時から翌5日7時ということだったが,さすがにインターネット時代,このコンサートの画像もyoutubeではいくつかアップされている.

ジーンズに白いシャツ,ジャケットという姿でギターを弾くパティ・スミス.
何だかニール・ヤングみたいだと思いながら,いくつか動画を観ていると,なんとそのニール・ヤングの曲も演奏していた.

この夜の共演者である実の娘と息子の父親,フレッド・ソニック・スミスの想い出に捧げる,と語り,歌い始めるのはニール・ヤングの代表曲の一つである Helpless.

これはなかなか凄い演奏ではないか.

ニール・ヤングがこの曲を書いたのは1970年頃だと思うが,40年近く経った今でも色褪せていないことに驚かされる.
結局のところ Helpless という一言が,ずっしりと重くのしかかるということなのだが,聞いているとなんともやるせない気分になるこの曲,歌い切るにはかなりの体力が要求されるのではないだろうか.
人生に必要なことはやはり歌い切る気合い,と確信のようなようなものを感じつつ,やっぱりあんまり歌い切りたくないとも思う,どっちつかずの気分になってしまう名曲である.




キャベツ頭の男

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posted by cyberbloom at 00:42| パリ ☁| Comment(1) | TrackBack(0) | どうってことない風景 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
さすが、キャベツ男さん、
パリ市役所に勤めている友達が
la Nuit Blancheに行って来た話を
メールで書いてきてくれてたので、
どういうアーティストが出てるのかな?と
思っていたとこにこの記事が。
痒い所に手が届く(?)記事、
ありがとうございます♪
Posted by noisette at 2008年10月16日 04:25
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