2009年03月18日

「人のセックスを笑うな」はやっぱり60年代のフランス映画みたいだった

もうかれこれ1年近く前になるが、久しく会っていなかった友人に偶然会い、久しぶりに話をする。
当たり前か。

「最近何か映画観た」と尋ねれば「人のセックスを笑うな」を強く勧められる。
「60年代のフランス映画、初期のヌーヴェル・ヴァーグの映画みたいだよ」とのこと。
その言葉が長らく頭の片隅に浮かんだままなっていたわけだが、先日ようやくDVDを借りて観てみる。

するとどうだ。
友人の言っていた通り、やっぱり60年代のフランス映画みたいだった。
初期のトリュフォーやゴダールの映画、それに登場人物がまだ饒舌ではなかった頃のエリック・ロメールの映画が想起される演出には、劇場映画2作目の監督の並々ならぬ才能が感じられる。

ゼロ年代の日本の郊外の風景が、そっけなく、しかし極めて正確に映し出される。
驚くような出来事は起こらない。
とはいえ、やはり驚くべき出来事が感じられてしまう。

「人のセックスを笑うな」はそんな映画だと思った。


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キャベツ頭の男

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posted by cyberbloom at 20:21| パリ | Comment(3) | TrackBack(0) | どうってことない風景 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この映画のDVDをTSUTAYAで見つけて、私は永作博美さんが好きな女優のひとりだったので、ずっと気になっていた映画だったんですけど、なかなか借りる勇気もなく…というときにこのブログの記事を見つけて、60年代のフランス映画みたいだ、というフレーズにぐっときました。今度こそ借りて見たいと思いました。
Posted by AY@K女子大 at 2009年04月26日 12:03
ゼロ年代の日本の郊外の光景にがそっけないく、しかし極めて正確に写し出されるといったところに共感しました。私も、あの映画を見たときに思ったことは、人の会話は少ないけれど、ひとつひとつの言葉は実は重みがあり、それと同じように風景もひとつひとつの場面で大きく取り上げられ、人をあまり主役として写さない映画だと思いました。そんな映画に似ているという、60年代のフランス映画を見てみたいと思いました。
Posted by MN at 2009年04月26日 12:14
コメントをありがとうございます。
さて、エントリーで触れていた60年代のフランス映画。
この映画を教えてくれた友人は具体的な作品名をあげていなかったけれど、僕の印象ではフランソワ・トリュフォーの「大人は判ってくれない」なんかが近いのではないかと思います。
これは59年の映画ですが。
この映画については、また近日中にコメントしたいので、またブログを覗いてみていただければ幸いです。
Posted by キャベツ at 2009年04月30日 22:31
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