
□Luciole - Ombres
(Manchot Aubergine)
■新譜で買ったCDといったら、なんと「ハンキーパンキー」しかないことに気づき、愕然としました。L⇔Rの黒沢兄弟による企画盤です。いろんな意味で懐かしい感じのするアルバムでした。あとはネッド・ドヒニーのファーストとかビートルズのリマスターとか、古いものの買い直しばかりです。レンタルして聴いたライムスターもしばらくお気に入りでした。
(bird dog)
ロリー・ギャラガー『ライブ・イン・アイルランド’74』

■新譜に、「コレ」というのが見当たらない、というか、新譜は曲ごとにダウンロードする、という世の趨勢とも異なり、「おしなべて最近のロックを聴かなくなった」(というかロリー・ギャラガーを発見してしまったら他のオンガク全部が耳に入らなくなった)という一種病的な状態にはまり込んでしまっています。ロリーのいたテイストもいいですよね。活動期間が短く、惜しいバンドでした。
■未来への展望が見当たらず、物足りぬ報告になってしまいました。お許しください。 あと、これはなんなのかなあ:「ザ・チン・チンズ」という男女二人組のCDを友人に借りたんですけど、これはかなりよかった。いつのアルバムか分からないんですがね。あ、演奏者は西洋人です。
□Rory Gallagher - A Million Miles Away(Irish Tour 1974)
(奈落亭凡百)
The XX

■例えば、イギリスの4人組のバンドThe XX。20才そこそこのアートスクールの学生仲間が奏でるドラムレスでミニマムな音楽は、「君たち本当に若者かい!」とつっこみたくなるほど気だるい。音数少なく、美メロもサビもなし。ネオ・ヤング・マーブル・ジャイアンツと括ってしまう人もいるかもしれません。しかしよくよく耳を傾けると、やはり2009年の音楽。子供の頃からフツーにヒップホップを聴いて育った世代が、バンドを始めてみたら体に染み付いた、ウェット感のない音の感覚が自然に出てきました、という感じでしょうか(故アリーヤの曲をカバーしてますが、わかりやすい黒っぽさは全くありません)。
■起伏の少ないメロディーに、派手じゃないけどちょっと色気のある音色のギター、そして淡々とした男女ヴォーカルのかけあい(女の子の声が、これまた耳元で囁かれたらたまらんという声)。中毒性高いです。あまり難しいことは考えていないらしいところもいいですね。
■もうやり尽くしたかに見える音楽の世界にも、まだまだ、開けるべきドアはあるようです。
□The XX - Crystalised
(GOYAAKOD)
Mr.children「HOME」

■ミスチルは、以前(10年前くらい?)やたらとドラマやら何やらでそこらに溢れすぎて、じっくり聴こうと思う前に食傷気味になって、なんとなく聴かず嫌いになっていましたが、もったいないことをしたと思いました。歌詞が良いです。結局曲がわからないままライブへ行ったのですが、すごく歌が上手で、安心して聴けました。
BEATLES - ACROSS THE UNIVERSE

■今年は小熊英二の「1968」(まだ精読中)が出たり、山本直樹の「レッド」が話題になったりして、1968年を意識した年だった。フランスでは去年、五月革命40周年記念で盛り上がっていたようだが、反応の鈍い私には68年は1年遅れでやってきた。今年の9月にビートルズのリマスター盤が出て、ビートルズとジョン・レノン(エントリー「Jealous Guy」参照)を通して68年を再発見。9月に紹介するのを忘れていた Across The Universe を今年の1曲に挙げておく。この曲は69年に出たので、今年で40周年だ。この曲は1968年にジョン・レノンがインドで受けたマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーの教えにインスピレーションを得たと言われている。"words are flowing out like endless rain into a paper cup" というインスピレーションにとりつかれて言葉があふれ出す感じもいいし、"Nothing gonna change my world" というリフレインの力強い宣言は、宇宙に裸で放り出されるような厳しい時代にあっても、カッコ良く芯を通して生きたいものだと思わせてくれる。
□Beatles - Across The Universe

■フランスに関しては、クラブ=ダンス系の音に触れておこう。今年は、エール Air、ローラン・ガルニエ Laurent Garnier、DJ Cam がそれぞれ新譜を出していた。エールの "Love 2" に収録された Heaven's Light は Cherry Blossom Girl に続く名曲かもしれない。新譜 "Tales Of A Kleptomaniac" はまだ聴いていないが、ローラン・ガルニエと言えば、初期の曲「Acid Eiffel」(アシッド・エッフェル)はテクノチューンの傑作。映画や小説につけたくなるようなタイトルだ。ヒップホップ&ジャス系の DJ Cam はジャズメン4人を従えたバンド・プロジェクト Dj Cam Quartet で新境地を打ち出している。今年3枚目 "Diggin" が出たが、サンプリングやカバーの元ネタとなっているジャズやソウルをカバー。これもむちゃくちゃ良いですよ。特に Everybody Loves the Sunshine にはシビれます。Neburosa の流麗なピアノにも。
□Air - Heaven's Light
□DJ Cam - Everybody Loves the Sunshine
□Laurent Garnier - Acid Eiffel
(cyberbloom)

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