
□ http://youtu.be/jWRrQ6GlI8o
Lamia には元ネタがあって、ギリシャ神話までさかのぼるのだが、最も知られているのはイギリスのロマン派の詩人、ジョン・キーツ John Keats が1819年に書いた物語詩である。キーツが語るところによると、ヘルメスはこの世で最も美しいニンフを探している途中で、蛇の姿のレイミアに出会う。レイミアはニンフのことを教える代わりに人間の姿に変えてもらう。レイミアはコリントの若者リシウスと結婚しようとするが、結婚式の場で賢人アポロニウスに正体を暴かれ、リシウスは悲しみのあまり死んでしまう。理性と感情のあいだの葛藤を描くキーツお得意のテーマである。

日本にも同じような蛇の物話がある。上田秋成の「蛇性の淫」である。秋成によって江戸時代後期に著わされた読本の代表作『雨月物語』の中の一篇だ。蛇の化身である美女が豊雄という男につきまとうが、道成寺の僧侶に退治され、最後に三尺の大蛇の姿をさらす。

ところでジェネシスの「レイミア」であるが、アルバムの主人公ラエルが不思議な香りに誘われて、シャンデリアに照らされた通路を進むと、そこには霧に包まれ、薔薇色の水をたたえたプールがあった。そこには信じられないことに、女性の顔をした3匹の朱色の蛇がいた。ラエルは恐怖心を抑え、美しさに我を忘れ、服を脱いでプールの水の中にすべり込む…
Rael stands astonished doubting his sight,
Struck by beauty, gripped in fright;
Three vermilion snakes of female face,
The smallest motion, filled with grace.
Muted melodies fill the echoing hall,
But there is no sign of warning in the siren's call:
"Rael welcome, we are the Lamia of the pool.
We have been waiting for our waters to bring you cool."
cyberbloom

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