2010年04月19日

小豆島−醤油作りとオリーブ畑

杉樽醤油作りを頑固に受け継ぐヤマヒサさんを訪ねて、生産者と消費者の産地交流の旅に行ってきました。

もともと小豆島はお醤油作りのメッカなのですが、中でもヤマヒサさんは職人芸ともいえる製法を受け継ぐだけでなく、全国に先駆けて有機原料を使用した醤油造りを始めた醤油蔵です。巨大な醤油樽がいくつも並ぶ蔵の光景は圧巻で、時間を掛けて熟成された諸味(もろみ・醤油の元になる)は、特製の布で包んだあと手作業で絞られます。さらに普通薬品を使って1日でやるところを2週間かけて澱をタンクの中で分離させます。

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■巨大な醤油樽。杉の酒樽を埋め込んであります。

いつも使っているお醤油がここまで手間がかかっているなんて想像もしていませんでした。どうりで美味しいわけです。実は『美味しんぼ』(101巻)にも紹介されています。それだけではありません。ヤマヒサさんはより良いものを作るための研究を欠かさないばかりではなく、積極的に良いものを広めるための努力もされています。醤油蔵の一角に無農薬の材料のみで仕込んだ樽の部屋を発見したのですが、それはヨーロッパやアメリカのオーガニック食品向けに輸出する醤油の諸味なのだそうです。

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■諸味を包み、濾す特製の布。醤油が染み出している。

小豆島はオリーブ栽培が盛んなことでも知られていますが、ヤマヒサさんはオーガニックのオリーヴ栽培・加工、オリーブ茶・オリーブ飴・オリーブ石鹸などの製品開発も手がけていらっしゃいます。ヤマヒサさんの所有されるオリーブ畑やオリーブ茶畑も見学させていただきました。青い空の下、そこだけ地中海を髣髴とさせる風景が広がります。

小豆島でオリーブの栽培が始まったのは、明治41年。千島列島で取れるアンチョビー用のオイルを調達するために、三重、鹿児島、香川の三県で、明治政府(当時の農商務省)がアメリカから輸入したオリーブの苗木を使って試作を行い、唯一小豆島だけが成功したそうです。とはいえ、ヨーロッパでは発生しない「オリーブアナアキゾウムシ」という害虫が発生して、見過ごすと木の内側から食い散らかされて枯れてしまいます。丹精こめてようやく実がつくまでに育て上げた木が枯れてしまわないよう、ヤマヒサさんは毎日見回って、見つけると農薬を使わず一匹一匹駆除しています。

醤油業界において、醤油の原料として重要な大豆のセリ負けが去年から深刻な問題になっているようです。最大のライバルは中国で、中国はもはや大豆の輸出国ではなく輸入国。しかも著しいGDPの伸びをバックに、日本が出せないような金額まで出してくるようです。セリ負けによる大豆の調達が困難になるわけです。ここにもグローバルな食料争奪戦が影を落としています。こんなことマスコミは全く伝えてはくれません。

この産地交流のツアーは私が加入している生協の企画だったのですが、「生協」と一口に言っても、扱っている商品が普通のスーパーの商品にラベルを張り替えただけ、という名ばかりの生協も実は多いのです。あの毒入りギョーザがJT(日本タバコ産業)の商品であり、大手の生協に卸されていたことは、マスコミの話題にはなりませんでした。

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「二十四の瞳映画村」も見学させていただきましたが、小豆島の美しい風景と温暖な気候に、思わず移住したくなりました。




noiseitte@ダマされない人生

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posted by cyberbloom at 12:56| パリ | Comment(0) | TrackBack(0) | ダマされない人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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