2007年04月16日

ユビュ親父万歳

Jarry1893.jpg今年はアルフレッド・ジャリ(1873-1907)没後百年、Centenaire de la mort d'Alfred Jarry というわけで、ジャリの生まれた町ラヴァル(LAVAL)に行ってきました。ジャリといえば、「くそったれ!(Merdre)」(「くそ(Merde)」をどもらせた言葉)というユビュ親父の台詞ではじまる『ユビュ王』という戯曲が有名。十九世紀末から二十世紀初頭にかけて活躍した象徴主義周辺にいた作家ですが、二十歳の頃はこんな顔→です。

ジャリは『ユビュ』以外にも面白く、そしてかなり難解な詩や小説、評論をたくさん書いているのですが、最近では『超男性』などの翻訳も絶版で、古本で購入するか図書館で借りるかしか読む手がなさそう。

パリのモンパルナス駅からTGVで二時間弱、ブルターニュ地方のお隣、ロワール川流域地方マイエンヌ県にある街ラヴァル。ジャリは、お酒の飲みすぎと、生来体が弱かったこともあって三十四歳の若さで亡くなってしまったのですが、晩年、健康状態がいよいよ悪化してくると、パリとラヴァルを行き来しながら生活していました。パリで独り暮らしをするのがむずかしくなって、ラヴァルにいるお姉さんのもとに戻っていたのです。ちなみに、昨年パリのグラン・パレで大回顧展があったジャングルの絵で有名なアンリ・ルソーもこのラヴァルの生まれ。アポリネールやピカソよりも前に、ジャリはルソーを発見しました。二人は一時期パリで一緒に暮らしていたこともあるとか。ラヴァルは人口が五万人ほどの小さな街ですが、奇人というか天才というか、この二人を生み出したというだけで、この街はすごい。

1-Laval.JPGラヴァルはもう四月だというのに寒かったです。パリのほうはいよいよ春らしくなってきたのですが。TGV の駅を降りて街の中心部へ向かって歩いていくと、マイエンヌ川。

川のほとりには古城 Vieux château と旧市街。写真では見えにくいとおもいますが、川の真ん中の小さな中州に、かわいく立派なユビュ親父の電飾がありました。今年は街をあげてジャリ関係のイベントをいろいろ企画しているらしく(ジャリ年HP)、この電飾もおそらく2007年限定で貴重です。電飾は夜になると光るんだろうなあ…とかなり見たかったのですが、宿が遠く見逃しました。残念。 

ubu key03.JPG今回は「アルフレッド・ジャリと芸術」というタイトルのコロック(シンポジウム)があり、その見学もしてきたのですが、会場で売られていたユビュ親父のキーホルダーがこちら(写真)。ジャリの描いた挿絵のとおりに作られています。五ユーロ也。

会場では各国のジャリ研究者たちもひそかに購入していた様子…。かわいいユビュ親父です。



ubucoucou

PROFILE:フランス留学生活四年目。ずっとパリ十三区住まいです。まずはパリというよりも十三区の中華街になじみました。最近は自分への誕生日祝いと称して、中華街のネイルサロン(人生初)に行ってしまいました。思い立っては、パリところどころを散歩しています。


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posted by cyberbloom at 19:54| パリ ☀| Comment(2) | TrackBack(1) | 投稿−WEEKEND CAFE | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ジャリ! 僕好きなんです。翻訳、すくないですよね。Ubucoucouさんはフランスで研究しているんですか? 翻訳もっと出してください〜m(_"_)m ユビュ・キーホルダー僕も欲しいです。日本では買えないですよね…
Posted by osakana at 2007年04月19日 19:06
osakanaさん、こめんとありがとうございますm(_"_)m ジャリ翻訳で手軽に読めないのは残念ですねえ。 キーホルダーはかなりレアだとおもいます。
Posted by ubucoucou at 2007年04月20日 20:58
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東野圭吾 カレルチャペック アルフレッドジャリ
Excerpt:  「007カジノロワイヤル」の予告を見たが、新ボンド役のダニエルクレイグは栄養不良のニワトリみたいだな。
Weblog: 聖なるブログ 闘いうどんを啜れ
Tracked: 2007-11-16 18:35