*キリンカップ、対モンテネグロ戦先日、6月1日にサッカー日本代表がモンテネグロ代表と対戦し(於:静岡)、2−0で勝利をおさめました(詳細はこちら)。今年7月に開催されるアジアカップに向けた強化試合として、また今年に入って進められてきている「海外組」と「国内組」のマッチングを見極める機会として、たいへん注目度の高い試合となりましたが、結果としては2−0とまずまずのスコア。内容面に関しても、「ボールも人も動く」というオシム監督の目指すサッカーが徐々にチームに浸透してきているなという印象を受けました。とくに前半はリズミカルなダイレクトパス&フリーランニングが随所にみられ、2点目となった高原選手のゴールに至る過程などは、まさにその効果の現れといっていいでしょうね。少ないタッチでピッチ全体にボールを散らし、最後にピンポイントのクロスボールを、そこに飛びこんだFWが確実に決める。こういうチーム全体が連動したゴールシーンがみられるなど、「オシムジャパン」の輪郭が少しずつ浮かびあがってきたなぁという実感&さらなる期待をサポーターに抱かせてくれたのではないかと思います。
ただ、オシム監督が試合後の記者会見で「悪かった点を話す方が将来のためになる」とコメントしていますが・・・、とにかくチームが成長したなと感じられたぶん、あらたな問題点もみえてきたのではないかと思います・・・。たとえば後半に入って日本はパフォーマンスが低下し、モンテネグロにカウンターを食らうシーンが多々見受けられ、その原因としてオシム監督は「個人プレーに走る選手が出てきて、ゲームが壊れた」と述べていますが、それ以外にもぼくの個人的な意見としては、試合中に相手チームがシステムを変更した場合にどう対処するかといった課題をまだクリアできていないなという印象を受けました(思い出すのは、試合終了間際に立て続けにゴールを叩きこまれた、去年のW杯・対オーストラリア戦・・・)。後半に入ってモンテネグロはつぎつぎに交代選手を投入したわけですが、そのたびにモンテネグロの中盤から前線にかけてのフォーメーションが変化し、その際日本チームはだれがどの選手のマークにつくのか、どのスペースをカヴァーするのか、そういった修正に手こずり対応が後手にまわってしまったため、前半のような自分たちのプレーを持続することができなかったのではないかと感じられました。こういうのは試合で「経験」を積まないとどうしようもないともいえますが、とにかく試合中に自分たちで「考え」そして声をかけあって、この弱点を克服して欲しいものです・・・。
また、あす3日にはキリンカップ最終戦、対コロンビア戦が控えています。オシム体制下でこれまで戦ってきた中でおそらくナンバー1の実力をもったチームとの対戦とあって、「格上」相手にオシムジャパンがこれまで培ってきたことをどこまでピッチで表現できるかに注目が集まりますね。また、今回招集された海外組の4人がどのような形で起用されるのかこちらも今後の日本代表を占ううえで、欠かせないチェックポイントとなりますね。
*ヨーロッパ選手権予選&国際親善試合日本代表がキリンカップを戦った6月1日、そして2日はFIFAの定める国際Aマッチデーとあって、世界各地で代表戦が行われました。なかでも注目がユーロ2008(スイス・オーストリア共同開催)の予選リーグの試合ですね(試合結果などはこちら)。とくに大きな波乱もみられず強豪チームは順当に勝星をあげましたが、そのなかで話題になったのはまず、これでしょうね・・・。敗色濃厚の試合を驚異的な追いあげで同点に持ちこんだものの、試合終了間際に再度相手にリードを許してしまう可能性大のPKの判定、って、そら試合展開からいってサポーターがヒートアップするのはわかるけど、そのヒートアップをおさえられなかったがために、デンマークはいよいよ予選突破にむけて窮地に追いこまれてしまったようです。また、フランス代表ですがホームでウクライナと戦い2−0で勝利。グループBの首位に躍りでて、予選突破に向けて大きく前進しました。
*その他
*お気持ちよく分ります・・・
前回当エントリーでも紹介したとおり、国際サッカー連盟(FIFA)がこのほど高地での国際大会の開催を禁止する声明を発表しましたが、それを受けてボリビアのモラレス大統領がなんと標高5000mの高地で試合を開催、さらには自身も出場して、同連盟の禁止処置を撤回するようアピールをしたようです・・・(当たり前だけど、日本ではできない芸当だなぁ・・・)。
選手の健康面などを考えるとたしかに高地での試合は難しいのでしょうが、サッカーの世界の醍醐味というのは、政治&経済&文化&民族&地理&気候などそれぞれまったく違ったお国事情を抱えた国同士が激突し、そんなことも含めて勝敗が決まるというところではないかと思います。あるいは、国土の大半が高地であるボリビアのサッカー選手は、いくら土地に順応しているからといってもまったく高地でプレーすることによる身体的影響を受けないというわけではないでしょうし、そんななか、彼らなりにその土地に適した戦術やプレースタイルなどを構築してきたはずです。そういう全体がボリビアのサッカーというものでしょう。ほかにも、中東諸国がカウンター攻撃を得意としているのはそれらの国々が、じっとしているだけでも体力が奪われるほどの酷暑の地域だからであり、現在のフランス代表が安定した力を発揮できるのは幾多の問題を抱えながらも「移民」などの力を借りて、レヴェルアップが図れたからだといえなくもないと思います。「サッカー」だけの問題ですまされない難しいヂレンマだと思いますが、とにかくボリビア大統領の言葉に耳を傾けることはしてほしいものです・・・。
ほかにも扱いたい記事があったのですが、さきほど所用ができまして、きょうはこのへんにて・・・。
superlight
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