2007年11月16日

新作DVD情報「パリ、ジュテーム」

parisjetaime7.jpg気鋭の監督たちがパリを舞台にして制作した18本の短編映画から成り、昨年のカンヌ映画祭でも話題を呼んだ「パリ、ジュテーム」がいよいよDVD化されました。


タイトルからもわかるように、パリの街角で繰り広げられる「愛」の物語がテーマになっていますが、それは恋愛に限らず、親子の愛であったり、さらには街そのものへの愛であったりして、いろいろな「愛」のかたちが描かれ、登場する人々もそこに暮らす人々だけでなく、旅行者、移民、留学生などさまざまです。背景に登場するパリの姿も変化に富んでいて、場所や時間帯でこうも違うものかとあらためてこの街の奥の深さを実感します。


ジュリエット・ビノシュ、リュディヴィーヌ・サニエ、ファニー・アルダン、監督も務めたジェラール・ドパルデューといったフランスの俳優たち、さらにはウィレム・デフォー、ニック・ノルティ、イライジャ・ウッド、ジーナ・ローランズといったハリウッドの有名俳優たちなど、豪華な出演陣も魅力のひとつとなっています。


parisjetaime4.jpgこのオムニバス映画には、フランスはもちろんのこと世界の若手〜中堅どころの監督たちが参加しており、日本でもおなじみの名前も多く見られます。1人あたり約5分という少ない持ち時間ながら、彼らそれぞれの持ち味を発揮した作品がそろっています。移民の少女の現実を淡々と追うウォルター・サレス(「モーターサイクル・ダイアリーズ」の監督)とダニエラ・トマスによる「16区から遠く離れて」、何だかよくわからないがオリエンタルなムードいっぱいのクリストファー・ドイル(ウォン・カーウァイ作品の撮影で有名)の「ショワジー門」、夜の街に突如出現する吸血鬼を描いたヴィンチェンゾ・ナタリ(「CUBE」の監督)の「マドレーヌ界隈」などがその好例といえるでしょう。


日本からは諏訪敦彦監督が参加していて、幼い子供を亡くした母親を扱った彼の作品「ヴィクトワール広場」は、母親役のジュリエット・ビノシュの熱演と美しい夜のヴィクトワール広場の光景、そして物語の意外な展開も含めて、全体の中でも印象深い1本です。


parisjetaime6.jpg個人的に好きだったのは、やはりもともと好きな監督のものが多いのですが、不幸な目に遭う旅行者(演じるのはそういう役がぴったりのスティーヴ・ブシェミ)を皮肉たっぷりに描くコーエン兄弟の「チュイルリー」、「ハンニバル」のギャスパー・ウリエルと「エレファント」のイライアス・マッコネルといううっとりとするような美貌の青年たちの運命の出会いを描いたガス・ヴァン・サントの「マレ地区」、スピード感あふれる凝縮された映像に女優志望の少女(ナタリー・ポートマン)と盲目の青年(メルキオール・ベスロン)の美しいカップルが映える、トム・ティクヴァ(「ラン・ローラ・ラン」の監督)の「フォブール・サン・ドニ」などです。


そして、のほほんとした空気の中に乾いたペーソスが漂うアレクサンダー・ペイン(「サイドウェイ」の監督)の「14区」は、彼らしい気負いのない「パリ讃歌」で、最後にふさわしい作品といえるでしょう。英語なまりのきついフランス語で語られるアメリカ人女性のパリ滞在記は、どうということもないのに、じーんとさせる内容で、いいところもあれば悪いところもあるけれども、また訪れてみたい、と思わせるこの街の魅力をじゅうぶんに伝えてくれています。






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