第3位
リトル・ミス・サンシャイン(ジョナサン・デイトン/ヴァレリー・ファリス)今年最初に映画館で観た作品がベスト3に入りました。ちょっと変わった家族の話は、最近ではそう珍しくないけれど、この一家はぶっとんだおじいちゃんを筆頭にかなりのインパクトがありました。ラストシーンには相当驚かされますが、我々の予想を心地よく裏切ってくれて、ある意味爽快です。子役のアビゲイル・プレスリンちゃんとお母さん役のトニ・コレット(今年のカンヌの審査員もしてましたね)の二女優ののびのびした演技が観ていて楽しいです。
第2位
007/カジノ・ロワイヤル(マーティン・キャンベル)実は、これまで007シリーズをきちんと観たことがなく、この作品もニュー・ボンド役のダニエル・クレイグが賛否両論だったので、全く期待していなかったのですが、冒頭から盛りだくさんの見せ場で、スリルあり、アクションあり、ラブありと、これぞエンターテインメント!という内容で、意外や意外、何も考えずにひたすら楽しく観ることができました。紳士的ではないけれど、この新しい肉体派ボンド、私は好きです。「血の涙を流す」という色っぽい悪役のマッツ・ミケルセンもまたよし。そして、今回のボンド・ガールはフランス女優のエヴァ・グリーン。名前も素敵な彼女の可憐で繊細な存在感がこの作品の妙な男臭さを和らげてくれています。
第1位
ゾディアック(デヴィッド・フィンチャー)2時間37分という長さながら、手の込んだ仕掛けや大どんでん返しがなくても、ダレることなく終始一貫した緊張感で一つの事件が見事に描かれており、作り手の映画への情熱とそれにじゅうぶん見合った力量が伝わってくる作品です。俳優陣も、抑えた感じながらも熱のこもった演技で、見終わった後も静かな興奮が覚めやらぬ経験を久々に味わいました。これまで面白い人だな、程度にしか思っていなかったフィンチャー監督ですが、今後どんな作品を撮ってくれるのだろうと動向が気になる作家になりました。
今年は興味深い作品を結構観ることができたように思います。来年はこれにヨーロッパ系やアジア系の映画もプラスしてさらに充実した映画鑑賞ができるようにしたいなあ。皆様にも面白い作品をいろいろご紹介できるよう努力いたしますので、来年もまたどうぞよろしくお願いいたします。
exquise@extra ordinary #2
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