2010年08月11日

「パリへ行ったことがあるかい?」と曽我部恵一は歌う

ローソンのテレビCMで使われている「パリへ行ったことがあるかい?」という曲を聞いたことはあるかい?
パリへ行ったことはあるが、まだ訪れたことのないパリがあるはずだ、
そんな気分になってコーヒーを入れるのも悪くはない。
そういうCMである。

http://www.lawson.co.jp/movies/index.html




キャベツ頭の男@どうってことない風景

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2009年10月31日

エッフェル塔

DSC00007.jpg「昨日は夏だった、今は秋!」
かつてボードレールが言ったように、フランスにおいて季節は何の前触れもなく変化する。
10月の間は連日20度を超える日が続き夏の名残りが強く感じられたが、11月に入ると急に寒くなった。
秋というより冬である。
最低気温は零下、最高気温は10度と急に10度近く気温が下がってしまった。

写真はべルトリッチのラスト・タンゴ・イン・パリの冒頭で、マーロン・ブランドがふらふらと歩いていたビル・アケム橋より撮影したもの。
至近距離にもかかわらずエッフェル塔も霞んでいる。
街はすでに灰色の世界に沈みこんでしまった。


CHANT D’AUTOMNE I par Charles Baudelaire

Bientôt nous plongerons dans les froides ténèbres ;
Adieu, vive clarté de nos étés trop courts !
J’entends déjà tomber avec des chocs funèbres
Le bois retentissant sur le pavé des cours.

Tout l’hiver va rentrer dans mon être : colère,
Haine, frissons, horreur, labeur dur et forcé,
Et, comme le soleil dans son enfer polaire,
Mon cœur ne sera plus qu’un bloc rouge et glacé.

J’écoute en frémissant chaque bûche qui tombe ;
L’échafaud qu’on bâtit n’a pas d’écho plus sourd.
Mon esprit est pareil à la tour qui succombe
Sous les coups du bélier infatigable et lourd.

Il me semble, bercé par ce choc monotone,
Qu’on cloue en grande hâte un cercueil quelque part.
Pour qui ? — C’était hier l’été ; voici l’automne !
Ce bruit mystérieux sonne comme un départ.






キャベツ頭の男

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2009年09月04日

岡尾美代子の「Land Land Land」を読み、外国を旅した気分になる

部屋の片付けをする。
引き出しの奥にパスポートを発見するも、すでに有効期限が切れて久しいことに気づく。
海外旅行がすっかり縁遠いものとなってしまったことを実感する。

というわけで岡尾美代子の「Land Land Land」を読む、というより眺める。
「旅する A to Z」というサブ・タイトルが示すとおり、旅についてAからZまで岡尾さんがセレクトしたキーワードについての文と写真。

写真の大部分は岡尾さん自身の撮影によるものだがポラロイド特有の発色が眩しい。
とりわけロシア、北欧で撮影されたいくつかの写真は「夢の中のような」と形容したくなる美しさ。

写真とは結局のところ現実の断片でしかないのだが、時に極めて現実感を欠いたイメージを生み出してしまうことことに改めて驚かされる。

家にいながらにして外国を旅した気分にさせてくれる一冊。


Land land land―旅するA to Z
岡尾 美代子
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5 岡尾さんはJET SETTER
5 ポラロイドカメラが欲しくなる本
5 SWEET!





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2009年07月22日

7月14日を過ぎると、或はヴァカンスというもの

7月14日の革命記念日を過ぎると、街はすっかりヴァカンスモードである。
通りを走る車の量も、人の姿も目に見えて少なくなり、それはそれで快適である。

DSC00529_2.jpg

そういえば、エリック・ロメールの「緑の光線」は、休暇を誰と、何処で過ごすかというという選択に頭を悩ます人物を描いていた。
ヴァカンスというものがフランス人には極めて大切らしい。
個人主義としばし形容されるフランス人であるが、実は他人の目がひどく気になるようだ。

DSC00528_2.jpg

7月末から8月の人気のないパリ。
見慣れた風景も、どこか新鮮に映る。

何故フランス人がヴァカンスに固執するのか理解に苦しむところである。



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2009年06月12日

ヨーロッパの長い一日

言うまでもなくヨーロッパの夏は1日が長い。日本よりも緯度が高いうえに、夏時間を採用していることから日没時間 はぐっと遅くなる。

例えば、6月22日のパリの日没時刻は21時58分。ちなみに大阪は19時15分で、およそ2時間日の入りが遅いことになる。

hujiwarapaybas01.jpg

日が暮れるのが遅いだけといえばそれだけだが、それ以上の何かがあるような気がするのは私だけだろうか。そろそろヴァカンスも近づき、街全体が浮き足立つのもこの時期の特徴 だ。

fujiwarapaybas02.jpg

写真はパリではなく、数年前にオランダのハーグへ足をのばしたときのもの。午後10時とは思えない空の青さ。ベルギーのマグリットには青空の下に明かりを灯した家を描いた「光の帝国」(画像)という有名な絵があるが、その絵もそれほど現実とかけ離れてはいなかったわけである。




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2009年05月25日

50年前から「大人は判ってくれない」!

大人は判ってくれない [DVD]「人のセックスを笑うな」を60年代のフランス映画みたいだったよと言ったのは、数年ぶりに出会った友人だったが、その60年代のフランス映画って具体的にはどの作品?

自分自身にそう問いかけてみると、最初に頭に浮かんだのはフランソワ・トリュフォーの「大人は判ってくれない」(59年の映画だが...)。
「大人は判ってくれない」という題名なのだから、主人公は当然大人ではない。
この映画で主役を務め、後にヌーヴェルヴァーグを代表する俳優となるジャン=ピエール・レオは当時13歳だったそうだが、もしも松山ケンイチが13歳で映画に出演していたなら、このような演技をしたのではないかとふと思ったわけである。

ただインパクトは充分だがいささか感傷的に訳された感があることも否めない邦題に反し、この映画の中心は大人/少年という2項対立にあるわけではない。

「街を歩けばアントワーヌ・ドワネル風の若者たちを見つけることができる。ある者は洒落た洋服を着て、いかした恋人の肩を抱き歩く。ある者は何も語らず恋人とふたり並んで歩く。またある者は不格好に煙草を吸い、さみしげな瞳で信号が変わるのをそわそわと待っている。そしてぼくが街でアントワーヌ・ドワネル風の若者を見つけるたびにいつも思い出すのは『大人は判ってくれない』の中で通りを駆け抜ける、あの飢えたようなアントワーヌの最初の姿である。彼は世界と折り合いを付けることが出来ずに終始スクリーンをうろつき、楽しもうとしてみたはいいが大きすぎる代償を払い続ける。それは全く持って人生そのもののようで、アントワーヌ・ドワネルはやはり生まれたときから人生の本質の中にいたのである」。

昨日・今日・明日偶然読んでいた本(「昨日・今日・明日」曽我部恵一著)に「大人は判ってくれない」について書かれていたので長く引用したが、著者が述べている通り、結局のところ世界と折り合いを付けることが不得手な一人の人物が描かれているというだけの映画である。
言うまでもなく世界と折り合いを付けることが不得手であることに年齢は選ばない。
ある者は年を重ねれば重ねるほど世界と折り合いを付けることに困難を覚えるかもしれない。
ある者は年を重ねることで世界と折り合いを付ける術を学んでいくかもしれない。
そう考えてみると、この映画のタイトルはどこか本質的な部分を取り逃がしているような気もしてくる。

とはいえ13歳の少年が世界と折り合いをつけることが出来ないとき、それは20歳の青年や30歳の男が直面する困難と決して同じものではないだろう。

トリュフォーは「大人は判ってくれない」をシリーズ化し「アントワーヌとコレット/二十歳の恋」、「夜霧の恋人たち」、「家庭」、「逃げ去る恋」と計5作品撮っているが、果たしてアントワーヌ・ドワネルは世界と折り合いをつけることを学んだのだろうか。
「大人は判ってくれない」の重々しいトーンから一転し、次作の「二十歳の恋」では陽気な雰囲気が主調音となることから判断すると、アントワーヌ・ドワネルは年を経て処世術を学ぶタイプの人物だといえるかもしれない。

ただ後の「家庭」や「逃げ去る恋」では浮気や離婚といった俗っぽい題材が扱われ「夜霧の恋人たち」までにあった新鮮さが失われていくのも確かである。
そういう意味でアントワーヌ・ドワネルは人生の本質から少しずつ逸脱していったのかもしれない。

いずれにせよ少年であるアントワーヌ・ドワネルが駆け抜け、そして時に立ち止まるのは1959年のパリの街だ。
その街並みは少年にとって世界がそうであるようにモノトーンの色彩を欠いた街並みであるわけだが、その色彩を欠いた街並みが50年後の今日でも新鮮に映ってしまうことは全く驚くべきことではないだろうか。


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5 少年の眼差し
5 おお、ドワネル !
4 不良ってなんだろう
4 この感覚は何だ






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2009年03月18日

「人のセックスを笑うな」はやっぱり60年代のフランス映画みたいだった

もうかれこれ1年近く前になるが、久しく会っていなかった友人に偶然会い、久しぶりに話をする。
当たり前か。

「最近何か映画観た」と尋ねれば「人のセックスを笑うな」を強く勧められる。
「60年代のフランス映画、初期のヌーヴェル・ヴァーグの映画みたいだよ」とのこと。
その言葉が長らく頭の片隅に浮かんだままなっていたわけだが、先日ようやくDVDを借りて観てみる。

するとどうだ。
友人の言っていた通り、やっぱり60年代のフランス映画みたいだった。
初期のトリュフォーやゴダールの映画、それに登場人物がまだ饒舌ではなかった頃のエリック・ロメールの映画が想起される演出には、劇場映画2作目の監督の並々ならぬ才能が感じられる。

ゼロ年代の日本の郊外の風景が、そっけなく、しかし極めて正確に映し出される。
驚くような出来事は起こらない。
とはいえ、やはり驚くべき出来事が感じられてしまう。

「人のセックスを笑うな」はそんな映画だと思った。


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4 あっさりした作品
3 笑った
3 嫌いじゃないです。





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2009年02月04日

「走ル」の主人公はエメラルド・グリーンのビアンキに乗る

走ルまだ夏が続いているような9月のある日,ふと押し入れの中に分解された自転車を発見したとしよう.
タイヤやハンドルが外されたエメラルド・グリーンのフレームにはビアンキと記されている.

あなたは見なかったことにして再び押し入れの引き戸を閉めるかもしれない.
もしくは次の粗大ゴミの日はいつだっけとカレンダーに目をやるかもしれない.

とはいえ,特に用事もない昼下がりである.
とりあえず組み立ててみることも選択肢の一つだ.

そこで組み立てる.
ギアにチェーンをかけ油を差す.
サドルにはワックスをかける.

部分と部分が組み合わされ全体となった自転車を前に,次の選択肢はそれほど多くはない.

再び分解して押し入れの中に戻す.
ロードバイクと聞くと喜んで引き取りに来てくれそうな友人・知人に片っ端から電話をかける.
近所の中古自転車屋さんに持っていく.

しかしエメラルド・グリーンのビアンキである.
ホームセンターで買ったママチャリではないのだ.
そこで試しに乗ってみることにする.

羽田圭介の「走ル」において,ささやかな冒険が始まるのはそんな9月の昼下がりだ.
主人公は高校生,陸上部のエースである.
夕方くたびれて寝てしまい,やたらと早く目が覚めてしまった翌朝,陸上部の朝練へビアンキに乗って行こうと思い立ったことを契機に,あれよあれよと走り始めてしまう.

高校の授業はサボってしまったが,少し気になる.
付き合ってはいるものの,最後の一歩手前で足踏み状態の彼女のこともやはり気になる.
こないだの同窓会で数年振りに再会した鈴木さんのことももちろん気になる.

とはいえ,目の前を風景が流れて行くことが快楽なのだ.
時折,あのツール・ド・フランスの覇者ランス・アームストロングになりきってペダルを踏む.
眼前に立ちはだかる山々はピレネー山脈の山岳地帯だ.

本書の帯には「21世紀日本版『オン・ザ・ロード』」という読売新聞からの引用があるが,ひたすら移動を続ける「走ル」の主人公は,
確かに「路上」のサル・パラダイスやディーン・モリアーティの末裔のようだ.
もちろん,そこにはビート・ジェネレーションにあったモダン・ジャズの響きも,マリファナやアルコールによる陶酔も,アメリカ大陸を疾走する車の爆音もない.
しかしながら新しい風景が目の前に広がっていくということが既に快楽なのであり,「走ル」の主人公にはそれだけで充分なのだ.

流されているようで流されておらず,
ストイックなようでデレっとしていて,
格言めいたことを言うかと思えばユーモアもあり,
体育会系小説のようで恋愛小説でもある.

「走ル」はそんな雰囲気の小説で,疾走感と共に読んだ.




キャベツ頭の男

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2009年01月20日

「ピカソと巨匠たち」展

ジャン=リュック・ゴダールの1990年製作の映画「ヌーヴェル・ヴァーグ」に,次のような台詞があった.

(登場人物が絵葉書を見ながらー)
―ロンドンでその絵を見ようと何日も雨の中待っている人を見たことがある.
―どうせ貧乏人だろう…
―そんなことない.お金持ちもいたわ.

「何日も雨の中待っている」という状況と完全に一致するわけではないが,グラン・パレで開催中のピカソ展でも入り口には長蛇の列ができているとのこと.
「雨の中」ではないが「寒気の中」でである.

年末年始,記録的な寒波に見舞われたフランスだが,この「ピカソと巨匠たち」と題された展覧会,ノエルの休暇中は連日8000人前後の入場者があったというのだから,フランス人の美術に対する情熱はやはりなかなかのものだ.
そして予想以上の盛況のため,1月30日から最終日2月2日までの3夜は休みなしでの連続オープンが決定.
30日の午前9時から,2日の午後20時までとなるから,なんと83時間である.
24時間テレビが3年分も見れてしまうのだ!
(24時間テレビを3年分連続して見ようとする人もいないだろうが…)
労働者の就労時間が厳しい規制を受け,24時間営業のコンビニエンスストアなんて考えられないお国柄でも,美術関係ならば例外をいとも簡単に設けてしまうところがフランスらしい.

ちなみにこの展覧会のホームページ,ざっと見た感じでは随分とそっけない印象だが,実のところキュレーターのインタヴュービデオを見ることができたり,これまでに行われた9つの講演が聞けたりと,なかなか充実している.

□ホーム
http://www.rmn.fr/Picasso-et-les-maitres

□ビデオ
http://www.rmn.fr/L-expo-Picasso-et-les-maitres-en

□講演
http://www.rmn.fr/Exposition-Picasso-et-les-maitres,906



キャベツ頭の男

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2009年01月05日

その夜,車は燃える

フランスでは,クリスマスは家族と過ごし,新年は友達と一緒に.というのが定番である.
というわけで,12月24日の夜,街は静寂に包まれるのに対し,12月31日の夜は賑やかだ.
一晩かけて複数のフェット(パーティー)をハシゴするという人も珍しくはないし,特にイベントがなくてもシャンゼリゼ通りには人があふれる.

そしてこの大晦日の夜,車が燃やされるのも,もはや恒例の出来事だといえる.
2007年の973台,2008年の878台を大きく上回り,今回はフランス国内で1147台の自動車が炎上.
なかなかの数ではあるが,内務省の声明によると,大晦日の夜は全体としては特筆すべき事件もなく平穏に過ぎたとのこと.
こちらの声明も,なかなか肝が据わっている.


「ポワン」のサイトに掲載された写真はコチラ



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2008年12月10日

Wii に Oui / フランス老人ホームのレクリエーション

2006年12月に発売された任天堂 Wii.
日本では,リーマン・ショック以降,世界同時不況下においても,安定した業績を維持する企業の主戦力の一つとしてマスコミで取り上げられることが多いが,つい先日,フランスでもいくつかのメディアで Wii が話題になった.

Wii(「Wiiリモコンジャケット」同梱)11月26日付けの Le Parisien 紙によると,仏国内において業界3位の大手老人ホームグループ・メディカ社が,任天堂とパートナーシップを結び,その89の施設で Wii をオフィシャルに設置したとのこと.

老人ホームでの Wii の使用は,アメリカではすでに昨年より始まっていたようだが,フランスではモンペリエの老人ホームで試験的に採用されたことが話題となり,今回の大規模な導入に至ったようだ.

"La Wii réveille les maisons de retraite"
( Wii が老人ホームを目覚めさせる)

Le Parisien 紙は,このように見出しを付けていたが,ボーリングやテニス,さらにボクシングまで,もはや現実には断念せざるを得ないスポーツを,ヴァーチャルとはいえ体験することは,高齢者にとって,確かに自己の身体感覚を取り戻すことができる唯一の機会なのかもしれない.

このニュースは,同日付けの Europe.1 の放送でも報道されていたが,Le Parisien 紙と同様,極めて好意的な紹介になっていた.

Wii に Oui ということなのである.


leparisien
europe1



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2008年11月26日

モレスキン・ダイアリー/その後

Moleskine Daily Planner 12 Months Red 2009 (Hard Cover)2008年もいよいよ終盤.
というわけで,以前,このブログでコメントしたモレスキンのダイアリー,11ヶ月間,実際に使用してみた感想を書いておきたいと思う.

このモレスキンの赤い手帳,さすがに1日1ページということで総ページ数は380頁,厚さは2.6センチにもなる.
そしてその厚みのある本体がゴムバンドで括られた姿は,なかなか愛嬌がある.

とはいえ,それは手帳である.
問題となるのはもちろんその使用感であるが,これは残念ながら長所ばかりというわけにはいかなかった.

まず実際にメモを取る際の不具合を指摘するなら,2.6センチではいささか厚みがありすぎるように感じた.
というのも,右側の頁を埋める際,机とノートとの間に必然的に段差が生じるため,手を宙に浮かせた状態でペンを走らせなくてはならず,書き辛いのだ.
もちろんページが進み,下半期へ入るとこの問題はなくなるのだが,少なくとも上半期の間は,手を安定させることができず,これにはストレスを感じたと言わざるを得ない.

また,4月の時点で早くも背表紙が縦に裂けてきたことも難点の一つ.
透明ガムテープを張って修復し,それ以降,問題はないが,1年間の使用に耐えることができない手帳というのもいかがなものかと思う.
モレスキンのホームページを開いてみると,「耐久性」はその特徴の一つとして挙げられているのだが…

次に長所について.
この手帳を購入する際,1日1ページというフォーマットを果たして自分が使いこなすことができるのだろうかと大いに逡巡したわけだが,実際に使ってみると,少なからぬ発見があった.

個人的には,後々,参照する可能性のある情報をストックする媒体として使っていたために,空白のままのページも残るわけだが,空白部分は,既に記入した情報への補足を記す場合や,アイディアを発展させる場合には,多いに有用であったように思う.

また,1日1ページというフォーマットであるが故に,過去に記録した内容を比較的スムーズに探し出せることも事実だ.
不思議と言えば不思議な話だが,過去の記録を参照する際,記録したおおよその時期は覚えているもので,目当ての情報に行き当たるのに,多くの時間を必要としないのである.
これが日付けのないプレーンな手帳の上に,ただただページの進むままにアイディアを記入していったのでは,こうはいかなかったのではないかと思う.
逆に言うと,日付けのある媒体に記述することで,記述内容そのものが日付けを持つようになるともいえるわけだが.

全体的には,厚みがネックになったとはいえ,縦14センチ,横9センチというサイズは,手帳としての理想的なサイズであったように感じる.
これより大きくなると持ち歩くには不便になるし,小さくなると記述スペースが限定されることになる.

これより薄くなるとさらに書き易くなるはずだが,1日1ページというフォーマットである限り,2.6センチという厚さは避けられないのだろう.
だが,1年間1冊という枠組みは,果たして本当に必要なのだろうか.
1月1日から新しいページが始まるのは,何となく気持ちが良いが,だからといって実用的であるというわけではない.
個人的には手帳は6ヶ月分ぐらいでも良いような気がする.
12ヶ月前なんて,何と言っても遠い昔なのだから.


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2008年11月10日

10月17日は「世界貧困撲滅デー」だった

アウト・オブ・デイトな話題になるが,10月17日は「世界貧困撲滅デー」(Journée mondiale du refus de la misère)だった.
(i-tune にダウンロードしていて未聴だった podcast を聞いていて,遅ればせながら知ったのだ)

この世界貧困撲滅デー,1987年10月17日にフランスの人権活動家ジョゼフ・レジンスキー氏のイニシアチブによって制定され,1992年には国連で国際的な記念日として認知されたとのこと.

さて,その10月17日.
ラジオニュース(Europe 1)で世界貧困撲滅デーを紹介するにあたり,フランス国内の貧困をヘッドラインニュースとして取り上げていたことに興味を持った.
(フランスでは総人口の13パーセントにあたる800万人が月額880ユーロ以下の生活を営んでいるらしい)

そもそもレジンスキー氏の貧困撲滅運動が,フランス国内での活動を端緒に国際的な規模を持つに至ったという背景があってこその報道なのだろうが,日本のメディアならば,「世界貧困撲滅デー」を紹介するにあたり,自国の問題を話題にすることはないのではないかと思う.
それが国連で認知された記念日というならばなおさらである.

「世界貧困撲滅デー」と聞くと,日本人の多くはアジアやアフリカなどの国々のことを想起するだろう.
もちろん,フランス人の大半も同様だと思う.
とはいえ,世界貧困撲滅デーにあたり,自国の貧困をヘッドラインで扱えるところに,「世界」という言葉に対するフランスと日本での認識の違いがあるのかもしれない.
「世界」は内側にあるのか,外側にあるのか,と問えば,いささか哲学的すぎるかもしれないが…

http://www.europe1.fr/Info/



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2008年10月28日

池田亮司のインスタレーション/2008年のNuit Blanche (その2)

10月4日の Nuit Blanche(ニュイ・ブランシュ)について Youtube での動画をもう一つ.



前回,10月15日付けでサイト上に貼り付けたのはパティ・スミスのコンサート画像.
とはいえ,このパティ・スミスのコンサートのような企画は,Nuit Blanche においては例外的なイベントだといえる.

Nuit Blanche の企画の大半は,現代美術のインスタレーションであり,多くの場合,参加するアーティストは大衆的なポピュラリティーとは無縁の存在である.
かつては芸術の都と呼ばれたパリであれ,現代美術は決してメジャーな芸術様式ではない.
(もちろん,そこに極めて洗練された鑑識眼を持つ,少なからぬ観衆が存在することも否めないが…)
よって,一夜限りの Nuit Blanche というイベントが,普段,美術館へ足を運ぶことのない人々を観衆として動員するという意味において,社会的に大きなインパクトを持っていることは言うまでもない.

7回目に当たる今年の Nuit Blanche では,北駅,東駅,リヨン駅,オーステルリッツ駅,サンラザール駅と駅が主要な会場となったようだが,モンパルナス駅の向かい,モンパルナスタワーの前でのインスタレーションを担当したのは日本人の音楽家,池田亮司である.

池田亮司といえば,数年前,16区のパリ市立近代美術館でのコンサートを聞きに行った時,隣りにいたフランス人のおばさんが「こんなものは音楽じゃない」と言い,極めて不愉快そうな様子で途中で帰っていったことが思い出される.
確かにラップトップのパソコンを前に,キーボードを時折たたく池田亮二の姿は,伝統的なミュージシャン(音楽家/演奏者)のイメージとはかけ離れたものだ.
スピーカーから放たれるアグレッシブな電子音も,普段,我々が音楽という言葉によって喚起するものでは決してないだろう.

今回のインスタレーションでは,Nuit Blanche というイベントのキャラクターに沿ってか,音は比較的ソフトなものであったようだ.
オーディエンスの層の広さが考慮されたのだろうか?

youtube の画像で確認する限り,「鋭利なる浮遊感」といった趣きのインスタレーションである.


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2008年10月15日

パティ・スミスとニール・ヤング/2008年の Nuit Blanche

Nuit Blanche(ニュイ・ブランシュ)というイベントをご存知だろうか.
2002年,パリ市助役のクリストフ・ジラールの提案により実現したパリ市主催のアート・イベントである.
例年10月の最初の土曜の夜,一夜限りで開催され,すでに今回で7回目.
「全ての人に芸術を」という主旨の下,街のあちらこちらにコンテンポラリー・アートのインスタレーションが出現するわけだが,今回はあのニューヨーク・パンクの女王と呼ばれたパティ・スミスのコンサートもプログラムに加えられていた.



場所は,サンジェルマン=デ=プレ教会.
起源は542年にまで遡るパリ最古のロマネスク様式の教会である.

今年の開催は10月4日19時から翌5日7時ということだったが,さすがにインターネット時代,このコンサートの画像もyoutubeではいくつかアップされている.

ジーンズに白いシャツ,ジャケットという姿でギターを弾くパティ・スミス.
何だかニール・ヤングみたいだと思いながら,いくつか動画を観ていると,なんとそのニール・ヤングの曲も演奏していた.

この夜の共演者である実の娘と息子の父親,フレッド・ソニック・スミスの想い出に捧げる,と語り,歌い始めるのはニール・ヤングの代表曲の一つである Helpless.

これはなかなか凄い演奏ではないか.

ニール・ヤングがこの曲を書いたのは1970年頃だと思うが,40年近く経った今でも色褪せていないことに驚かされる.
結局のところ Helpless という一言が,ずっしりと重くのしかかるということなのだが,聞いているとなんともやるせない気分になるこの曲,歌い切るにはかなりの体力が要求されるのではないだろうか.
人生に必要なことはやはり歌い切る気合い,と確信のようなようなものを感じつつ,やっぱりあんまり歌い切りたくないとも思う,どっちつかずの気分になってしまう名曲である.




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2008年09月18日

ベック,バーキンと歌う

新しいアルバムがいつものことながら好評のベック.
フランスでのライブ中の一コマでしょうか,ジェーン・バーキンとのデュエット画像を発見.
曲は L'anamour.
ゲンズブールの69年の曲.



フランス語で歌い始めるベックのはにかんだ感じは確かに魅力的.
とはいえ,曲の半ばあたり,ベックが一瞬ながらイヤミの「シエー」らしきポーズを取っているところがとっても不思議.
ベックは「おそ松くん」のファンなのだろうか?


Modern Guilt
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5 予想外にグッド
5 引き算ではない。
圧縮というシンプルさ。
5 驚き!凄い!いい!
5 ベック00年代の代表作
4 ローファイ的でモダン☆




キャベツ頭の男

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2008年09月04日

オリンピックのフランス:金メダル7個の内訳は?

北京オリンピックが閉幕してもう10日間.
今頃になって,ふと各国のメダル数が気になり,8月25日付けの新聞を引っぱり出す.

bmxfr01.jpg金メダルの数を基準にした順位表を見てみると,中国,米国,ロシアと大国が上位を占める.
その次に,英国,ドイツ,オーストラリア,韓国,日本,イタリアと,
ヨーロッパとアジアの国が並ぶ.

ではフランスは?
金メダルの数は7個で,イタリアに次ぐ10位,

とはいえ,獲得したメダル数は,単なる数字の上でのデータにすぎない.
知るべきはその内容ではないのか,と思い立ち,フランスのスポーツ紙 L'Equipe のサイトを覗いてみる.

金メダルの内訳はというと,まずフェンシングで2つ.
これはお家芸だし順等な結果だろう.
そこに,レスリング,水泳,ハンドボール男子と続く.
これも特に驚くべきことではない.

意外なのは残りの2つ.
BMX(あのタイヤの小さい自転車!)とマウンテンバイクでの金メダルである.

そもそもBMXやマウンテンバイクが五輪種目になっていたことに驚いたのだが,マウンテンバイクは96年のアトランタより導入されており,BMXは今回の北京五輪で初めて種目として設けられたとのこと.

言うまでもなく,BMXもマウンテンバイクも1970年代にアメリカ西海岸で生まれた「遊び」である.

「アメリカ嫌いのフランス」とよく言われるが,風通しの良い場所も確実に存在する.
一般論とは一般論でしかないのだから.





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2008年08月20日

[ 「河童が覗いたインド」

河童が覗いたインド (新潮文庫)前回8月6日付けのブログで紹介した「河童が覗いたヨーロッパ」の9年後,昭和60年(1985年)に出版された妹尾河童さんのインド紀行.

「河童が覗いたヨーロッパ」では,建物の窓に始まり,列車の車掌さんの制服やその車内,さらにホテルの部屋と,限られた対象を,並列的に観察するという座標軸があった.
ところが,「河童が覗いたインド」では,そうした座標軸は不在である.
「インドはさまざまなものを平気で混在させている国だ」と河童さんは述べているが,この混在性が座標軸を拒むのかもしれない.
そんなわけで,イラスト/記述の対象は多岐にわたり,それぞれのエピソードは,実にスパイシーだ.

例えばヒンドゥー教の聖地バラナシの狭隘な路地で,著者はのしのしと歩いてくる牛に遭遇する.

「しっ,しっ」といっても,いっこうにおかまいなく歩いてくる.相手は,痩せていても巨大な牡牛.こんな狭い所で闘牛はやりたくない.露地の壁に体をへばりつけて,牛をやりすごそうとしたら,何かを踏みつけた感触があった.ゴリッというか,グニャッというか,なんとも妙な感じである.
牛はぼくを無視して,ゆうぜんと通りすぎた.
その間,ぼくは訳のわからないものを踏みつけていたが,牛の去ったあと,下を見て驚いた.人間である.
路の壁ぎわに倒れていた人間であった.ぼくは狼狽した.まさかここに横たわっている人がいるなんて,気がつかなかった.もし,目に入っても,一瞬に「人間」と判別するのは無理なぐらいに,あまりにもその衣服は汚れ,道路と同じ色をしていた.まるでボロ布の塊のようであった.しゃがみこんで顔をのぞいたら,ぼくを見あげている目とぶつかった.ドキッとする.力ない視線だが生きている.バラナシに死地を求めて,やっとたどり着いた人かもしれない.

読んでいて,こちらもドキリとする.

その他にも,ボンベイの「沈黙の塔」の説明.
また,デリー駅で,暗闇のなか,足首を急につかまれる体験など,幾つかのエピソードは,極めて刺激が強い.

(「沈黙の塔」は,「鳥葬」に用いる.ただし「鳥葬」とは,何も飼っていたインコが死んでしまったからといって埋葬する動物霊園ではない.では,何が埋葬されるのか.気になる人は本書を開いていただきたい.)

もちろん,全編を通して,強い刺激が延々と続く訳ではない.

インドのお弁当箱やお土産用の象のお守りのイラストなどは,いつもの微笑ましい妹尾河童のイラストである.

また,街頭の露天を描くイラストも楽しい.
水売りの屋台,エア・ポンブ屋,鶏屋,インコ売り,街頭の仕立て屋,砂糖キビ売り,中古歯車屋,手作りオート・リキシャなど,河童さんとお店の人との対話もユーモラスだ.

さらに「田園の中の路線バス・ストップ」のイラスト.
広大な風景の中,のんびりとバスを待つ人々を描いただけのイラストではあるが,なぜか悠久の時間を感じてしまう.
思わず「ガンダーラ」と呟きたくなる.

面倒な旅はご免だ,という人でも,本書を読めば,いつかインドを訪れてみたいと思うのではないだろうか.
インドという土地柄のせいもあるのだろうが,読み物としても,「〜ヨーロッパ」と比べて格段に面白い.


河童が覗いたインド (新潮文庫)
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5 写真じゃ見えない美しさ
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5 絵を眺めるだけでも価値アリ!
5 インドはおもちゃ箱のよう






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2008年08月06日

河童が覗いたヨーロッパ

暑い!活字なんて見てられない!という方々に追い打ちをかけ,こちらも夏のブックガイドを1冊.
数年前に「少年H」が大ベストセラーとなった妹尾河童の処女作である.

タイトルが示す通り,著者によるヨーロッパ見聞録.
昭和51年(1976年)の出版ながら,本質的なところは30年を経た今日でも充分に説得力のある内容になっているところはなかなかのもの.
ヨーロッパ各国の窓の大きさや形,さらにそれぞれの国で宿泊したホテルでのビデの有無など,普通の旅人であったならば完全に無視してしまうような生活のディティールに著者はこだわる.
そしてイラストを描き,コメントを付ける.

それをパラパラと眺めていると,自分も旅行をしているような気分になってくるのは,著者の楽しそうな語り口についついのせられてしまうからだろうか.
些細なことを楽しめてしまうということは,才能の一部であることを確信させてくれる1冊.


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2008年07月23日

ツール・ド・フランスについて「アメリ」の老人は語る

アメリ何らかのスポーツイベントが,ある種の季節感と強く結びついていることを実感するのは,何もスポーツファンに限ったことではないだろう.
夏の甲子園が終われば,そろそろ暑さも和らいでくるだとか,10月の日本シリーズの頃になると,すっかり空も秋らしくなるだとか,そういうことである.

当たり前といえば当たり前であるが,フランスにもそうしたスポーツイベントは存在する.
サッカーのフランスカップや,6月のル・マン24時間耐久レース,また年末年始のパリ=ダカール・ラリーなど,毎年ここぞという時に行われるイベントには事欠かない.
とはいえ,フランスにおいて,年間を通じ最も存在感のあるイベントは,やはり7月のツール・ド・フランスではないだろうか.

第1回大会は1903年.
2度の大戦の間は中断があったものの,今年で95回目となる歴史ある大会である.
開催期間は,毎年,微妙な変更があるもののの,ここ10年は,全て7月上旬〜下旬の3週間での開催となっている.

ちなみに今年のツールは7月5日スタートの7月27日ゴール.(残すところ僅かだ)
休憩日が2日設けられているので,実質のレースは21ステージとなる.

コースは,フランス一周といっても,ピレネーとアルプスの2つの山岳地帯でのいくつかのステージを組み込みパリにゴールというお約束がある程度で,本当に一周するわけではない.
(今年のコースについては,こちらのフランスのHPを参照していただきたい)

フランスにおいて,このツールの期間中,テレビやラジオでその話題を聞かない日はないと言っていいだろう.
別に自転車レースに興味がなくても,否が応でも耳に入ってくる.
もちろん,全ての人が連日のレース結果を気にしているわけではないが,「ツールといえば7月,7月といえばツール」と感じているフランス人が少なからず存在することもまた事実である.

例えば,数年前,フランスのみならず日本でも話題になった映画「アメリ」でも,登場人物がツールについて言及する.

自分と直接関係のない他人のためには積極的に行動するアメリだが,自分の恋愛問題となるとすっかりためらいがちだ.
そんなアメリに,同じアパートに住むデュファイエル老人が言う.

「いいかい,チャンスっていうのはツール・ド・フランスのようなものだ.
長い間待っていても,すぐに過ぎ去ってしまう.
だから,その時が来たら,思い切って飛び込まないとね」

ここで老人が言う「長い間待っていても,すぐに過ぎ去ってしまう」ものとは,当然,目の前を驚くべき速度で通り過ぎていく自転車のことを意味しているのだろう.
だが,考えてみれば7月の3週間もあっと言う間だ.
だが,しかしである.
たとえ7月が驚くべき速度で過ぎ去ってしまったとしても,まだ手つかずの8月が残されている.
すなわち,飛び込むべきチャンスも手つかずのまま残されているというわけだ.

では,残された課題は何か?
映画の老人が言う通り,チャンスに飛び込んでいく思い切りの良さだけである.
周知の通り8月もすぐに過ぎ去ってしまうのだから.





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2008年07月09日

「ウィークエンド・ア・パリ」− 優雅なタイトルの裏のドタバタ生活

ウィークエンド・ア・パリ,すなわちパリでの週末.
口にするだけで(といっても口は閉じたままで手を動かしているだけなのだが)思わず恥ずかしくなってしまうようなお洒落な響きである.

午前零時を過ぎても客足の絶えることのないサンジェルマン・デ・プレのカフェ.
あるいは,日曜日の午後のリュクサンブール公園.

Weekend a Paris(ウィークエンド・ア・パリ) パリ季記―フランスでひとり+1匹暮らし (天然生活ブックス) パリ通信

パリの週末にいかなるイメージを付与しようとそれはもちろん各人の自由である.
とはいえ,「パリの週末」とうっかり口にしてしまうものなら,それがいかなる条件の下であれ,絶対的にお洒落でなくてはならない,といった強迫観念に近いものを感じてしまうことも事実である.

猫沢エミの「Weekend a Paris(ウィークエンド・ア・パリ)」は,そうしたイメージを見事に裏切ってくれるパリ生活日記.

「ウィークエンド」とタイトルに入れているものの,実際のところ著者がブログで発表していた日記を収録した本であるので,記述は週末だけを対象にしているわけではない.
むしろ週末という非日常の時間よりも週日の日常生活の記述の方に重点が置かれているように思う.

2002年,東京でミュージシャンとして活躍していた著者はパリに移住する.
そして,このお洒落の代名詞ともいえるフランスの首都にて予期せぬ事態に次々と遭遇することになる.

念願のプジョー・ヴォーグ(ペダルのついたスクーター)に乗ればガス欠となり,ガソリンスタンドを求め街を彷徨う.
アパートでは何の予兆なく唐突に天井が落下する.

当たり前といえば当たり前だが,花の都での生活は,バラ色ばかりというわけではない.

著者の記述が数ある著名人/芸能人のパリ滞在記と異なるのは,そのユーモラスな筆致にある.
笑いのセンスとしては,意外にも椎名誠の自伝エッセイのノリに近い.

とりわけ不幸な事件に遭遇したときの記述は圧倒的で,病気になったときのエピソードなど抱腹絶倒もの.
お洒落で優雅なタイトルの裏のドタバタ生活.

勝手な幻想を抱きがちな街での生活記としては,極めてリアリティーの高いものになっているのは,そうした著者のユーモアセンスによるものだろう.
説得力のある話題とは,言うまでもなく個人的な体験に基づいたものでしかあり得ないのだから.



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2008年06月30日

日本人と西欧人

いささか鮮度を欠いた情報であるが,2007年03月29日付けのAFP通信の配信によると,

2006年度に発表されたフランス人男性の平均身長は175.6cm、女性で162.5cm。

高身長で有名なオランダでは,男性の平均身長181.9cm、女性170cm。

また,スウェーデンでは,男性180.9cm、女性167.2cm。

さらにアングロ=サクソンの英国では,男性177cm、女性163cm。

ラテン系のフランスは,やはりゲルマン系の国々の人々に比べるといささか小柄である.

では日本は?
こちらは比較対象としては古い統計だが,平成7年度「体力・運動能力調査」による20歳のデータによると,男性171.1cm,女性158.4cmとのこと.

日本人は,フランス人より約4cm,オランダ人に対しては約10cm小型だといえる.

この体型の差異は,生活の細部において予期せぬ障壁を作り出す.
男性にしか経験できないことだが,トイレに行った際,日本とは「高さ」が違うことに,思わず苦笑いをしてしまう人も少なくないのではないだろうか.

人生において,時に「背伸び」を強いられる場面もあるが,「背伸び」をする場所として,トイレは理想的な場所ではないと思うのは,決して僕だけではないだろう.




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2008年06月10日

フェルメールの少女と白い男たち

数年前のある6月,留学中,遊びに来た親戚の付き添いでオランダのハーグへ.
マウリッツハウス美術館に所蔵されているフェルメールの「真珠の耳飾り」を観たいとのこと.

「真珠の耳飾りの少女」のみならず,「デルフトの眺望」,レンブラントの「解剖学講義」など,ふむふむ,これは高校の美術の教科書にのっていたなと頷きつつ見学を終え,運河沿いに歩いていると白い男たちのオブジェが…

DSC00179.jpg

V字型の漆黒の台座の上に白い5人の男がたくましく並び,半透明のボディーの内部ではライトがゆっくりと点滅している.
立ち止まり,まじまじと眺める.
クールでコンテンポラリーな芸術作品のようであるが,どこかおもしろい.

というわけで「おもしろカッコ良い」ものと定義する.

フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」は,テレビや雑誌で頻繁に登場するが,ハーグ訪問以来,フェルメールの少女を目にする度に,この白い男たちが脳裏をよぎる.
あたかも頭の片隅で,フェルメールの絵が視界に入ってくる瞬間を待ち構えているかのようである.

もちろん,悪い人たちではなさそうなので,今のところ問題はない.
ただ,脳裏をよぎるだけでなく,屈強な体つきを活かして力仕事でも手伝ってくれたら良いのにと思うが,当然,そのようなことはあり得ない.

芸術作品とは,やはり精神的なものなのである.




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2008年05月27日

そうだ,村上さんに聞いてみよう

「そうだ、村上さんに聞いてみよう」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける282の大疑問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか? (Asahi original (66号))ふと気がつけば,ブログ当番の日になっていた.
とはいえ,今ひとつ書く内容が思い浮かばない.

すると数年前に古本屋で200円で購入した「そうだ,村上さんに聞いてみよう!」が目に入る.
村上版「何でも相談室」である.

そこで何かネタになるようなことがないかと開いてみる.

コンドームを冷蔵庫に入れますか?
円形脱毛症になったことはありますか?
羊男は人間か羊か?
安い下着を買う女をどう思う?
NHKの受信料は払っていますか?
不倫にはどんな気持ちで挑むか?

村上作品の中でも安西水丸が挿絵を入れているものは,独特のノリがあって何度読んでも面白い.
また,上に引いたような質問と性格を異にする真面目な質問に対しては,きちんと答えているところもこの本の良いところ.

というわけでネタは見つからなかったが,更新をすることはできた.
回り道をしても目的地へは辿り着けるものである.





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2008年05月13日

吉田喜重 全作品

エロス+虐殺すでに最終週となってしまったが,3月26日よりポンピドゥー・センターで吉田喜重のレトロスペクティブが行われている.
エロス+虐殺」,「煉獄エロイカ」,「戒厳令」.魅力的なタイトルが並ぶ.

長い間ずっと興味を持っているものの,吉田喜重の作品で観たことがあるのは65年の「水で書かれた物語」と2003年の「鏡の女たち」のみ.

この2つの作品.
40年近い時差があるが,共に作品の冒頭,画面は人気のない通りを日傘を傾けて歩く岡田茉莉子を執拗に映し出していたように思う.

煉獄エロイカ例えば,夏の日に喫茶店で無為に時を過ごす.
目の前に置かれたアイスコーヒーの透明な氷が音を立てて崩れる.
ふと外に目をやると,日傘を傾けた女の人が通り過ぎる.
そうした瞬間,いつも吉田喜重の映画のことを思い出してしまうから不思議だ.

吉田喜重は,あるインタヴューで小津安二郎の「父ありき」について,ストーリーは忘れてしまったが,父と子が渓流で流し釣をしているショットのみ記憶に残っていると語っているが,吉田喜重の作品も,時に物語性を排除してしまうほどの,強い断片の美学によって支えられているのではないだろうか.




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