2010年04月19日

小豆島−醤油作りとオリーブ畑

杉樽醤油作りを頑固に受け継ぐヤマヒサさんを訪ねて、生産者と消費者の産地交流の旅に行ってきました。

もともと小豆島はお醤油作りのメッカなのですが、中でもヤマヒサさんは職人芸ともいえる製法を受け継ぐだけでなく、全国に先駆けて有機原料を使用した醤油造りを始めた醤油蔵です。巨大な醤油樽がいくつも並ぶ蔵の光景は圧巻で、時間を掛けて熟成された諸味(もろみ・醤油の元になる)は、特製の布で包んだあと手作業で絞られます。さらに普通薬品を使って1日でやるところを2週間かけて澱をタンクの中で分離させます。

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■巨大な醤油樽。杉の酒樽を埋め込んであります。

いつも使っているお醤油がここまで手間がかかっているなんて想像もしていませんでした。どうりで美味しいわけです。実は『美味しんぼ』(101巻)にも紹介されています。それだけではありません。ヤマヒサさんはより良いものを作るための研究を欠かさないばかりではなく、積極的に良いものを広めるための努力もされています。醤油蔵の一角に無農薬の材料のみで仕込んだ樽の部屋を発見したのですが、それはヨーロッパやアメリカのオーガニック食品向けに輸出する醤油の諸味なのだそうです。

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■諸味を包み、濾す特製の布。醤油が染み出している。

小豆島はオリーブ栽培が盛んなことでも知られていますが、ヤマヒサさんはオーガニックのオリーヴ栽培・加工、オリーブ茶・オリーブ飴・オリーブ石鹸などの製品開発も手がけていらっしゃいます。ヤマヒサさんの所有されるオリーブ畑やオリーブ茶畑も見学させていただきました。青い空の下、そこだけ地中海を髣髴とさせる風景が広がります。

小豆島でオリーブの栽培が始まったのは、明治41年。千島列島で取れるアンチョビー用のオイルを調達するために、三重、鹿児島、香川の三県で、明治政府(当時の農商務省)がアメリカから輸入したオリーブの苗木を使って試作を行い、唯一小豆島だけが成功したそうです。とはいえ、ヨーロッパでは発生しない「オリーブアナアキゾウムシ」という害虫が発生して、見過ごすと木の内側から食い散らかされて枯れてしまいます。丹精こめてようやく実がつくまでに育て上げた木が枯れてしまわないよう、ヤマヒサさんは毎日見回って、見つけると農薬を使わず一匹一匹駆除しています。

醤油業界において、醤油の原料として重要な大豆のセリ負けが去年から深刻な問題になっているようです。最大のライバルは中国で、中国はもはや大豆の輸出国ではなく輸入国。しかも著しいGDPの伸びをバックに、日本が出せないような金額まで出してくるようです。セリ負けによる大豆の調達が困難になるわけです。ここにもグローバルな食料争奪戦が影を落としています。こんなことマスコミは全く伝えてはくれません。

この産地交流のツアーは私が加入している生協の企画だったのですが、「生協」と一口に言っても、扱っている商品が普通のスーパーの商品にラベルを張り替えただけ、という名ばかりの生協も実は多いのです。あの毒入りギョーザがJT(日本タバコ産業)の商品であり、大手の生協に卸されていたことは、マスコミの話題にはなりませんでした。

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「二十四の瞳映画村」も見学させていただきましたが、小豆島の美しい風景と温暖な気候に、思わず移住したくなりました。




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2010年01月06日

ダジャ単 シ・ル・ヴ・プレ―フランス語だじゃれ単語集

ダジャ単 シ・ル・ヴ・プレ―フランス語だじゃれ単語集昔からお世話になってる杉村氏・小林氏・加藤氏がタッグを組んで駄洒落で覚えるフランス語単語帳「ダジャ単」なるものを上梓された。

だじゃれ(おやじギャグとも言う)というジャンルは、いまいち女性に理解を求めるのは難しいジャンルであるような気がする。「ま〜おもしろい、すてき!」というリアクションよりは、「・・・」(沈黙)で迎えられることの方が多いのではないだろうか。

例えば、

もうすぐお昼、昼食でじゅね(déjeuner デジュネ)
夜に縫い(nuit ニュイ)ものをおそわる(soir ソワール)
金曜は手が汗ばんどるでい(vendredi ヴァンドルディ)

「・・・」

しかしながら、そのようなリアクションをものともせず、だじゃれのパワーはとどまるところを知らない。世の男性たちの、だじゃれへの愛は並々ならぬものがあり、それは年齢を問わないということに、実はちょうど、最近気づかされ愕然とさせられているところだった。

連れ合いがそうである分にはまだ良かった。「くっだらな〜い」と冷たい視線を投げつけていれば良かったのだから。

ところが、うちの小学1年生の子供が、原ゆたか(「怪傑ゾロリ」の作者。小学校低学年くらいの男の子たちに圧倒的支持がある)のおやじギャグにすっかりのめり込んでしまったのだ。

彼は原ゆたかの本を読み漁り、そのおやじギャグを熱心に研究し、次々とその成果を披露して、日々母を脱力させている。先日も一つ年上の見るからに賢げな女の子に鼻で笑われていた。(「○○クンったら、犬みたいね」とか冷ややかに言われていたし(汗))

子供にこんなにもおやじギャグが受けるなんて想像もしていなかった。もっとクールな子供に育てるはずだったのに・・・っ。

・・・。はっ!でも、ということは、原ゆたかの代わりに、この「ダジャ単」を与えれば、フランス語の単語もらくらく覚えてしまうのでは。

ああ、今まで気がつきませんでしたよ。さっそく実践してみよう!(18禁単語とかないですよねっ!?)

というわけで、真面目くさったフランス語の授業に飽き飽きしてる学生の皆さん、必帯の一冊です!先生に質問もできちゃうかも黒ハート




ダジャ単 シ・ル・ヴ・プレ―フランス語だじゃれ単語集

駿河台出版社
売り上げランキング: 32152
おすすめ度の平均: 4.0
4 笑って楽しむフランス語
4 約500のフランス語単語に対し
オヤジギャク(ダジャレ)約500発。(^-^);;




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2010年01月04日

『アカデミア・サバイバル』―『高学歴ワーキングプア』から抜け出す

『アカデミア・サバイバル』(中公新書ラクレ、水月昭道著)、(やっと)読みました。

アカデミア・サバイバル―「高学歴ワーキングプア」から抜け出す (中公新書ラクレ)前作『高学歴ワーキングプア 「フリーター生産工場」としての大学院』(光文社新書)に引き続き、現在の大学博士号修得者たちの就職問題が、現在の日本を取り巻く雇用の問題と実はリンクしている状況に鋭いメスを入れ、ますますパイが縮小する中で人を蹴落とすことに躍起にならざるを得ない大学を取り巻く環境に、どうしたら「いい空気」を少しでも取り込むことができるのか、具体案もたくさん盛り込んだ力作です。

読後の感動を早速著者の水月氏にメールでお伝えしたまでは良かったのですが、感動すると相手の迷惑も考えず暴走するくせがあるので、女性研究者の問題はどうお考えなのかもご意見を聞いてみたくなり、それに関しても長々とコメントしてしまいました。大学問題について語られる時って勝ち組男性目線からのことが多いような気がするのですが、「こんなアンフェアな日本(大学含む)なんて沈没してしまえ、海外で幸せをつかもう!」と考える人が増殖していることについては、いかがですか、と。

http://kusoshigoto.blog121.fc2.com/ (日本の同調圧力に押しつぶされそうな人はこのブログを見る価値アリかと)

一握りの女性企業家はもてはやされる様になってきましたが、日本の労働環境は本当に女性に冷たい。しかし、実はさらにさらにひどいのが大学なのだ!なのだったらなのなのだ(@きっこ)。特に非常勤事務職員の方々への待遇がひどい。水月氏も今回大きく扱われている「くびくびカフェ」の方々には本当に頭が下がります。

http://extasy07.exblog.jp/ (あまりな日本の労働環境に対し、ついに立ち上がった人々のブログ。あきらめきった若者たち、いやすべての人たちに勇気と希望を与えるはず)

前にも書いたように水月氏に一度お会いしたことがあるのですが、文章にもそのお人柄が表れている様に大変謙虚な方です。思い切り引かれてしまったのかもしれません。丁寧なご返事をいただいたのですが(折りしも、大晦日に送りつけるという迷惑さ)、「アカデミア・サバイバル」の書評をブログで扱ってよろしいでしょうか、とお尋ねした部分には触れてありませんでした(涙)。

でも勝手に書いてしまいます(あ〜あ)。どうやったら儲かるか、という本が相変わらず席巻する今の世の中で、大学で学ぶことが人間として幸せに生きることにどのように役立つのか、と学びの重要さを問いかけた稀な本です。ご専門が「子どもの道くさ」なのも納得です。学歴信仰がすでに伝説と化してしまった現在、自分の価値を偏差値で図ることから自由になれるかも知れない、そんな一冊、学生の皆さんは必読です!!




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2009年10月16日

Wall Street は史上最高額のボーナス

2009年10月15日20時の France 2 より

昨晩ダウジョーンズが、この一年来始めて1万ポイントを突破し、ウオールストリートは熱狂状態。なぜならトレーダー・銀行家は史上最高額のボーナスを受け取ることになるからだ。その額、2007年の記録をさらに上回る、1兆400億ドル。内訳はバンカメ300億、JPモルガン・チェース220億、シティグループ220億、ゴルドマンサックス220億、社員のボーナス平均は9万5600ドルに上り、昨年より1000ユーロ増しとのこと。バンカメに関しては今日7−9月期が10億ドルの赤字になったことが発表された。

フランスのエコノミストは「最悪なのは、税金で助けてもらった銀行が、再び、以前にもまして超投機的な行為で金をもうけて、企業や個人世帯は相変わらず損させられたままだ」と怒り心頭。三週間前のG20において各国首脳たちはボーナスについて上限を設けなかったが(サルコジ大統領が報酬の制限を強く主張していたにもかかわらず)、金融機関に対する介入の弱さを露呈した。驚くべきことにJPモルガンは前年2倍の収益を上げ、投資家たちに「全市場にとって良い兆候だ」と歓迎されている。また個人投資家たちがリスクを負う日々が始まる一方で、一般国民のかつてない厳しい生活は、終わる見込みすらない。アメリカの失業率は10パーセント、10世帯に1世帯はローンを返せないまま。

以上が "Les banaques americaines enregistrent plus de bonus qu'en 2007"の内容。ニューズウィーク9月21日号によれば、JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンは「ウォール街を救った銀行家」なのだそうだ。当時の財務長官ポールソンが、ベア・スターンズの買収に続き、投資銀行モルガン・スタンレーの買収を、しかも完全無料で、引き受けてくれないかとダイモンに打診し、それをダイモンが引き受けたからなのだ。株価は2008年8月29日から10月10日の間に27パーセントも下落し、リーマン・ブラザーズはすでに倒産、メリルリンチはバンク・オブ・アメリカへと売られていた最中のことである。

某外資系銀行に勤める友人は「まあ、社員じゃなくなっても金融情報は入りますよね」とのたまっていた。社員のときは個人的に届けを出さないと株の取引ができませんが、辞めてしまえば縛りはなくなり、ノウハウだけが残ります。金融業界は流動性激しいですから。業界関係者にとって、暴落時は稼ぎ時ということなのです。
 
こんなのデキレースじゃないの、と叫びたくなりますが、フランスでもサルコジ大統領が若干23歳、まだ法学部2年の息子がパリ再開発の公共事業の要職に就くことを、堂々と擁護していたり、何だか生きること自体が、馬鹿馬鹿しくなってくるようなことばかり続いています。こうしたニュースの一方で、3人の子供の父で1ヶ月前から体調を崩して休職中だった、フランステレコムのエンジニアがまた自殺したニュースが流れていました。ここ1年半でついに25人目です。





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2009年08月25日

『高学歴ワーキングプア「フリーター生産工場」としての大学院』

高学歴ワーキングプア  「フリーター生産工場」としての大学院 (光文社新書)先日『高学歴ワーキングプア「フリーター生産工場」としての大学院』の著者、水月昭道氏の講演会「奨学金問題と高学歴ワーキングプア」を聞く機会に恵まれた。

水月氏は、日本の大学の授業料が現在とてつもなく高くなっているため大学で学ぶのに利子つき奨学金を借り入れなくてはならず、しかも卒業したら仕事があろうがなかろうが返済を始めるのが当たり前という今の制度が、まったく世界基準から外れているということを様々なデーターを用いて述べた。

例えばヨーロッパ諸国は授業料がおおむね無償であり、授業料の高いアメリカでも、悪名高い学生ローンが存在する一方で、返還義務のない給付奨学金も充実していることはあまり知られていない。

実は「国際人権規約」(1966年、国連総会で採択・日本は1979年に加盟)の条項には「高等教育の漸次的な無償化」(13条2項c)というものがあるが、これを承認していないのは、条約加盟国157カ国中、日本、ルワンダ、マダガスカルの3カ国のみである。OEDC加盟先進国30カ国中、半数の大学が無料であるにもかかわらず、である。このように日本政府は高額な授業料と公的な給付奨学金制度の不在という例外的な状態を放置しているのだ。日本学生支援機構の「奨学金」はただのローンにすぎないということを認識していない借り手=学生さんは多いのではないだろうか。

そもそも、新卒が即、正社員になれた一昔前の日本とは状況が一変した経済状況で、連帯保証人を取って立場の弱い未成年に貸し付け、卒業したら強制的に取り立て、さらには払えなかったらブラックリスト化するなんて、ほとんど詐欺と言っても過言ではあるまい。

まさに今週末歴史的な選挙が行われるが、民主党も大学の奨学金を大幅に拡充することをマニフェストに掲げている。自民党政権において長年放置されてきた大学の授業料と奨学金の問題は、選挙の重要な争点になりうるのであり、日本の将来を左右するイシューなのである。

講演会では、いかにこの状況を打破するかという処方箋も盛り込まれており、大変有意義なものであった。

ところで2007年に出版された『「フリーター生産工場」としての大学院』という少々刺激的な副題を持つ著書は、巷で問題になっている「派遣切り」の問題が、大学内部の問題と地続きであることを始めて可視化した貴重な著作として10万部近くを売り上げた。経済誌などでも大きく取り上げられていたが、当の大学人からの関心はあまり高くないように思われる。

まあ、大学内部の力関係からすると、立場の弱い当事者たちがなかなか声をあげられないのは仕方がないことかもしれない。しかし、超格差社会である大学の世代間の問題(一部の上の世代が下の世代から吸い上げている逆ピラミッド構造)は、まさに日本の大学の存在意義を問うており、対処の仕方次第では、日本の大学という共同体が崩壊し、ぺんぺん草も生えない事態になることに、大学の関係者たちはもっと意識的になってもいいのではないだろうか。

水月氏は40代である。大学院という「市場」でも食い物にされている「氷河期世代」が青息吐息なので、まだ余力のある40代世代が自分たちの真下の世代の代弁をすることは、この世代の使命なのかもしれない。自分もこの世代に属しているのだが、実はこのように振舞うことは単なるきれいごとではなく、「逃げ切れない世代」である故の危機感を持っていれば、リーズナブルな行動と言える。

しかしながら、水月氏のエライところは、率先して『高学歴ワーキングプア「フリーター生産工場」としての大学院』という、自分のキャリアにとってかなりリスキーな著書を、「あまりにも元気のない後輩の院生たちの力になりたい」という動機から出したことなのである。彼を駆り立てるものは「愛」なのだ。彼は僧侶でもあり、福祉の仕事にも携わっている。これからの時代のキーワードはもはや「競争」ではなく「共生」であることに、時代の先端を行く人々は気づき始めている。

さて、水月氏の待望のシリーズ第二弾が近々出版されることになった。

□『アカデミア・サバイバル』〜「高学歴ワーキングプア」から抜け出す〜
(9月10日発売予定、定価777円)

★話題作『高学歴ワーキングプア』から2年、待望の第2弾は、大学における「究極の就職術」だ。アカデミアに残りたい人は必ず読むべし。(中央公論新社HPより)

「セブン アンド ワイ」 および 「全国書店ネットワーク e-hon」での予約割り当て分はすでに完売(!)で、早めに入手するには、もう「アマゾン」での予約をチェックするしかないようだ。

水月氏が日本の大学の閉塞状況にどのような処方箋を提出してくれるのか、今から楽しみだ。

水月昭道氏のブログ「博士の道しるべ」




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2008年10月02日

ノワゼットのパリ便り(4) サルコジ大統領の執務室

エリゼ宮探索の続きです。今回は大統領の仕事場。

「サルコジの私用の書斎とか、大使に会う部屋とか、20部屋ほど公開されてました。何しろ今使われているところですからね、興味深いです。もらった冊子の中に、Le directeur de cabinetからのメッセージが挟まれていて、そこには、'例年のように今年も多くの人に見学まで長い間待ってもらうことになると思い、私達はこの機会が皆さんにとって快適で興味深いものになるよう、できるだけのことを準備しました…。もし何か来年のためにコメントや提案等あれば、こちらへ送ってください…などと書かれています。どうも開門も予定より早かったみたいだし、待っている間も人間らしく過ごせるようになっていたし、去年の提案が実現したのでしょうか」(Kちゃん)

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↑大使の間 Salon Des Ambassadeurs −共和国大統領が各国大使から信任状を受け取ります。

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↑肖像画の間 Salon Des Portraits −元はといえば、ナポレオン1世の執務室だったのが、ナポレオン3世(第2帝政期)が当時の8人の国家元首の肖像画を飾ることに決め、この名がつきました。現在は共和国大統領の私用の書斎として使われています。

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↑黄金の間 Salon Doré −共和国大統領の執務室。エリゼ宮のちょうど中心に位置しています。ジスカールデスタン大統領を除く、すべての第5共和国の大統領がこの部屋を仕事部屋にしてきました。部屋にはゴブラン織りの「ミューズたち」というタピスリーが飾られ、金色のブロンズとクリスタルで作られたシャンデリアはナポレオン3世の時代のもの。

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↑ルイ15世様式の執務机は18世紀に家具職人シャルル・クレサンによって作られ、ドゴール将軍の要請によってこの部屋に置かれました。この机はフランス家具の傑作とされ、エリゼ宮の中でも最も貴重な家具です。

各部屋の解説はKちゃんから送られてきたパンフレットを参照しましたが、そこにはサルコジ夫妻の濃〜いツーショット写真が。





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2008年09月26日

ノワゼットのパリ便り(3) 豪華絢爛、エリゼ宮

エリゼ宮(大統領官邸)探索の続きです。Kちゃんのリポートをどうぞ。

「宮殿の中は、本当にすばらしいですよ。どの部屋も趣きが違って、見ごたえがあります。中はゆったり自分のペースで見れ、ほとんどのところが混んでいません。急かされることなく、聞けば説明もしてもらえます。報道陣も多くいて、行列で私の前の、先に来ていた妻と娘のところに横入りしたお父さんは、大食堂のところで質問した後、報道陣にインタビューされてました。私もどこかのニュースに体半分くらい出ているかも。大食堂は Table Setting がちゃんとしてあって、あの広さと天井のデコレーションは圧巻です」

以下は「祝宴の間‐SALON DES FETES」の写真。もちろんKちゃんから提供していただきました。

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Salle des fetes02.JPG

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「祝宴の間」はパリ万博の1889年に完成し、万博の行事が行われました。現在は共和国大統領の就任式や、公式晩餐会などの公式行事がここで行われています。先日初めてベネディクト16世がフランスを公式訪問したのですが、そのときのセレモニーにもこの部屋が使われていました。有名なエリゼ宮のクリスマスツリーもこの部屋に飾られます。天井のデコレーション(1896年に完成)はギヨーム・デュビュフによるもの。




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2008年09月25日

ノワゼットのパリ便り(2) カーラ・ブルーニと遭遇?

9月20日は Journées du Patrimoine といって、エリゼ宮を始めとするフランスの1500にのぼる公的な建物が一般公開される。公的な建物の多くは歴史的建造物。何といってもエリゼ宮(=フランス共和国大統領官邸)は目玉中の目玉である。しかし、20日はちょうど私の帰国日だった。パリ滞在のあいだ同居していたKちゃんにエリゼ宮探索の使命を託して、私は泣く泣く帰国の途についたのであった。

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Les Sarkozy accueillent le public à l'Elysée
A l'occasion de la 25e édition des Journées du Patrimoine, l'Elysée et 15.000 bâtiments publics ouvrent leurs portes tout le week-end.
 
□「サルコジ一家がエリゼ宮で一般客を出迎える」(9月20日、TF1動画ニュース)


数日後、Kちゃんからメールが。

エリゼ宮見学、行ってきましたよ!

前日のパーティで知り合った人に、エリゼ宮見学は相当厳しいと言われました。9時から開門のところ、去年8時半に並んだ人が入れたのは6時間後だったとか。でも一応目指してみようと、パーティは早々に切り上げました。

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翌日。朝の7時半にエリゼ宮前に到着すると、既に延々と続く長い行列。4時間くらい覚悟するつもりで並びました。前後をおばちゃんおじちゃんたちに挟まれて、にぎやかなこと。振り返る度に後ろの列がどんどん長くなっていきます。8時を過ぎたころでしょうか、なぜか急に列が進み始めたのです。小走りになるくらいの勢いで。いまいち状況がわからないまま進みます。行列の脇にトイレや水のみ場が設置されていて、使用したフランス人のおじちゃんも‘よくできている’と感心して戻ってきました。おばちゃんたちは警備のお兄さんから、一番先頭の人たちは4時着だとか、いま行列はコンコルドまで延びているなどと聞き出してくれます。そのうち、警備の人達がクロワッサンとコーヒーなどを行列の人々に売りに来ました。Un café = 1 euro と良心的。日本では、'勝手に並んでいる'っぽく扱われますが、トイレといい、朝早い人達への朝食といい、ちゃんと人間扱いしてくれます。

carlabruni02.JPGそのまま列は進み、なんと9時には正門前に到着。それからだいぶ歩いて宮殿の前にたどりつくのですが、中に入るまでにまた行列。ところが、少々騒がしくなったと思ったら、カーラとサルコジ大統領が出てきたではないですか。背が低い私はその時は写真に彼らを写すことができなかったのですが、二人が行列の人々に握手し始めたので、やっとカーラを写真の端に収めることに成功。ニュースの撮影隊が満足したようなので、その後彼らは出てこなかったのでは?だとしたら、いい時間に並びました。

エリゼ宮の中の写真は次回!




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2008年09月22日

ノワゼットのパリ便り(1) インチョン空港

今回は韓国のアシアナ航空を使ってみた。

ネットで格安の格安チケットを手に入れたのだが、とにかく燃油サーチャージが高く、結局はその倍の額を払う羽目になった。

ashiana01.JPGアシアナの機内は簡素で、余計なことにお金を使わないって印象。往路の機内ではショータイムがあり、客室乗務員の方々が手品を披露してくださった。

乗り継ぎはインチョン(仁川)空港。インチョンを利用する外国人旅客数で最も多いのは、実は日本人。韓流ブームで韓国旅行に出掛ける人は増加したが、04年をピークに日本人の韓国入国者数は減少傾向にある。それに代わって搭乗率を支えているのが、インチョンを中継地として海外旅行をする乗り継ぎ客である。実際に日本からの接続はスムーズだった。午前中に日本からの便を集中させて、そこからヨーロッパ便を飛ばしている。するとパリには夕方に着く。

発着時刻のパネルを見ると、東京や大阪へ行く便に並んで、日本の地方都市の名前が目につく。つまり、東京や大阪を経由せずに、日本の地方都市から直接インチョンに飛び、ヨーロッパ便に乗り継ぐのだ。例えば、新潟発のインチョン経由の乗り継ぎ客は、05年度比で07年が2倍、08年度は3倍以上と急増。インチョン乗り継ぎの6割がヨーロッパに向かう。新潟から東京に出て、さらに成田空港まで行く(これが面倒!)より便利なことは一目瞭然。つまり、成田や関空は地方からのハブとしての役割を失いつつある。

アジアの空港では、シンガポールのチャンギ空港も評価が高い。空港は多くの場合、自国の航空会社を優遇して、他国をないがしろにする傾向にある。シンガポールには国内線がなく、すべてが国際線。だから外国の航空会社の重要性をよくわかっている。外国のエアラインに対してもシンガポール航空と同様、分け隔てなく接し、便宜を図ってくれるのだと言う。空港使用料も安い。最近の原油の高騰のように航空業界に逆風が吹くと、真っ先に日本の空港などは引き上げの対象になるが、チャンギ空港からは引き上げないのだという。

現在、インチョン空港の近くに、乗り継ぎの待ち時間のあいだに立ち寄れる「エアシティ」という複合施設を建設中。AREXという新型電車を使って約7分で着く。ロッテマートなど大型スーパーやホテルなどが建てられ、将来は国際ビジネス場や航空物流、レジャー機能などを併せ持った近未来都市が誕生する予定だ。アメリカ企業と提携したテーマパーク、フランス企業と提携したファッション関連の複合団地、競艇施設や水上スポーツ施設、F1の誘致なども計画されている。さらには周囲を走るリニアモーターカーの整備も決まった。空港を中核に周辺地域の付加価値を上げる戦略は、同じハブ空港であるドバイ(世界地図を模した人工島が有名)やチャンギとも通じる。

インチョン空港は、まだまだ国際的に知名度が低く、評価されるのはこれからのようだ。空港はその国の顔だと言われるが、国際戦略の要なのだ。そこを日本はわかっていないのだろう。相変わらずの島国根性で外が見えないのか、わかっていても規制に縛られて身動きが取れないのか。


□インチョン空港については「東洋経済」の記事を参照




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2008年03月18日

ダマされないニュース(1)

貧困襲来うちのテレビが壊れてからというもの、諸処の事情で日々ニュースはネットで、さらにTF1(フランスの民放テレビ局)をブロードバンドで視聴することになりました。しかしながらなぜこうも報道内容が違うのかと時々愕然としてしまいます。

国策の違いとはいえ、フランスのテレビでは人権福祉観点のニュースが目立ちます。ちなみにTF1は2チャンや3チャンと比較して民営放送のためバラエティー色が強いと言われています。チベット問題にかなりの時間が割かれ、ついでに中国でも報道のされ方、中国による占領の歴史も。そして即座にパリで人権擁護デモ!

フランスの国内では住宅問題がクローズアップ。家主から追い出されないように、みんなでデモをしている。立ち退き言い渡された人々のインタビュー。家賃が払えないとしても、いかなる人も路上に放り出されるべきではないという国民的コンセンサス(それを共有するために機能しているマスコミのメッセージ)。そしてそれが選挙の第一の争点になっている。

ティーンを含む学生のための職業展開催の話題もありました。

とどめは10年以上牢屋に入ってた姉と一度もそれをたずねて行かなかった妹が再び家族となって生きはじめる、という新作映画の紹介。

どーです。この日だけでもフランスという国が人権・福祉をどれだけ考えているかというメッセージがてんこ盛りです。しかしながらこうしたマスコミの教育効果を考えると日本もある意味成功していると言えるのかもしれません。

翻って日本の今日のニュース(ネットですが。テレビはどーですか?)。
政治関連から拾ってみると…
日経平均1万2000円割れ
道路会計からタクシー代支出
社保庁労組、ヤミ専従で不正
日銀人事案(だってねー)
知事提唱事業で絵画購入
などなど…
防衛省問題もう消えてるね。

あ、暴動を「文化的虐殺」と非難ってチベットの事件かな。何のことかわからんやん…(汗)

しかしながらこうやって「ガス抜き」ばっかやってるツケって、国というシステムがマジ機能しなくなることですよね。本当に怖いのは個人のライフデザインができなくなること。個人のレベルでも怖いですが、国というシステムが機能不全に陥るんだけど。

フランスでも40歳あたりで出産妊娠する方が増えているそうで、これ自体は、現代のキャリアデザインから考えるとこうならざるを得ない。でも、日本では、自分の親世代の老後、自分のキャリア(っつーか日々の食い扶持)、さらに「自分の老後」まで考えないといけません。なぜなら国は一切面倒見てくれないから。人権福祉はくそ食らえ、老人貧乏人、はよ死ね、と日々メッセージを出すのに余念のない国だから。直接は言ってないにせよ、ガス抜きのつもりで出している記事は「国は無能です、何もできませんというメッセージと等価なのだから。日本が「企業福祉」「家族福祉」(byもやい)を崩壊させてきた経緯をマスコミは一切伝えず、日々逃げ切り世代の年金・退職金の額、官僚・公務員の不正を垂れ流すだけ。なんでそういうことが可能なのか、システムの不備について考えるのがマスコミの仕事だろーに。高収入なんだから、少しは頭つかえっちゅーの。

社会学者の宮台真司氏が癌のお母様のターミナルケアに奔走されて、金とコネを使っても(しかも東京)最後の1週間しか受けさせてあげれなかったことをして、「この国は文明国か」とはき捨てるようにおっしゃっていました。容態の落ち着いたお母様との1時間の会話が可能になったことによって「共同体の死」が確保された、と。しかしながら氏も言います。「私のときはもはやこれだけの親族が集うことなんてありえない、半分、いや3分の1がいいとこだろう」と。

折りしもうちでは、父が国の無策(未必の何とか?)からC型肝炎になり先も長くないしなーということで、残った家とお母さんのの今後を話し合うため、家族会議。子どもは3人。何とか皆結婚はしているものの、孫1人…(汗)少子化の意味ってこんなところにあったのかーっといまさらながら愕然とします。自分の「共同体の死」を考えるどころか病院すらもはや入れなくて、野垂れ死にするかもっていう。

で、少子化の原因は?彼ら逃げ切り世代の年金、退職金の影でリストラ、ワープア(低賃金長時間労働 or 仕事がないこと)、過労死自殺の若年層の屍。退職金に関しては、退職手当債を起債して、次世代に借金を残してまで団塊世代の公務員の退職金を確保する自治体が多いのにはびっくり(特に千葉県、田中康夫ニュースで知った)。なんで退職金なんて期待薄な世代がそんな借金をかぶらなきゃいけないわけ?

もちろん、低位水準方式(年金や福祉的な支給を低い方に合わせていくやり方)で、福祉水準を切り下げていくのは自殺行為。年金受給世代もそれなりのお金があってこそはじめて子どもに後の面倒を頼めるわけです。それを隠蔽するかのような連日の日本の報道。道路会計からタクシー代支出とか、官僚のアラ探ししかマスコミは報道しない。

今起きているホントに肝心なこと。この国のシステムの機能不全、そしてライフデザインの問題。



noisette@ダマされない人生

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posted by cyberbloom at 16:19| パリ | Comment(5) | TrackBack(1) | ダマされない人生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月25日

オジさんのくせにパブリック言うな!

日本ほど先進国の中で女性差別と年齢差別のひどい国はないといわれてますが、最近のホリエモン叩きのやり方を見てると、金を持ってるばっかりにこんなワカゾーの言うことを聞かなくちゃいけなかった状況に、どれだけオジサンたちがはらわた煮えくり返ってたのかがよーくわかる。さっきも朝日でおじさんが、ホリエモンは団塊世代が生み出した拝金主義と私生活主義が複合されて生み出されたのだ、みたいなこと言ってたんだけど、結局「今の若いやつらは」みたいな風になってって、自己主張ばっか激しくて他人の存在を認めてない、パブリックがないんだとか言い出したので、それはそうかもしれないけどお〜とか思いながらもう目新しいことも言いそうになかったのでテレビを消した。

ホリエモンがなんでここまで憎まれるかというと、今までだったらワカゾーっていうことで経験(ていうかトシね)を積まないとどんなに才能があっても重要なポストにつけない=お金にならなかったのに、なんかオジサンにはよくわからないITっていうツールに乗っかって社会構造・社会的価値の変化=お金の儲かり方の変化に乗じて大儲けしたワカゾーが、ナゼか自分と同じ立ち位置にいることへの苛立ちだったのだと思う。

あまっさえ、「でも、社会のルールは守んなきゃね、私たちもそうやって地道にがんばってここまできたんだよ、お金がすべてじゃないんだよ」なんて言って、己の拝金主義を隠してワカゾーをダマくらかし続けようと思ってんのに(だってやっと大きな顔をできるように今までやな上司にもぺこぺこしてきて、そんで後は若者から年金搾り取るだけなんだからね)、「なんでお金が一番大事ってことを隠すの?それはあんたたちが教えてくれたことじゃん」ってあっさり悪びれもせず(しかも確信犯的に)言われたんじゃ、組織に守られて生きてきた人間は口じゃもう勝てない。ていうか、それ以前に何でこんな腹立つのかわかっていないから説得力のない説教垂れ始めちゃって、余計始末が悪いんだけど。

「今更そんな社会の仕組みを変えられて、取り分が減ったらどーすんだ」ってことで、またしてもムラの力を借りて陰湿なイジメをやるしかない。別にホリエモンを弁護する気は全くない。「若者にも正当な分け前よこせ」みたいなスローガンはもっともだと思っただけなんだけど、結局旧態依然としたオジサンたちと同じ精神構造だったっていうだけで。

石田由衣が(しかも朝日で!朝日も懐が広いんだか、なりふり構わないんだか)「ホリエモンが「金で買えないものはない」、と言ったときに「そうじゃないよ、金で買えないものもあるんだよ」って言ってたのは、所詮お金に余裕のある人たちだったんですよねー」って言ってたけど、そういう人たちはそもそも、今のワカゾーたちが自分たちみたいに黙々と上司の言うことだけ聞いて、同じ会社で地道に定年まで働き続ければそこそこの幸せがやってくる時代なんてもはやありえないものだということをわかってない。それ以前に組織に入ることすら許されてないんだし、ぼーっとしてたらいつ組織から放り出されるかわかんないのに。まるで生き急ぐかのような、彼らの「自分たちには時間がない」っていう焦りは、想像力の鈍ったオジサンたちにはわかんないことだ。


NOISETTE

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