昨日のトリニティ・カレッジのオールドライブラリィー、ある意味キリスト教徒ならぬ身にはアイルランド唯一の至宝という「ケルズの書」よりもこちらの方が見ごたえあったけどーそこの守衛のB氏にスウィフト像はあれよね?と確認したのがきっかけで話が始まったのだが、彼も日本に行ったことがあるといっていた。素敵な図書館ねーというとまたいらっしゃいと入場券をくれ、後で追いかけてきて携帯の番号も教えてくれたおじさんである。元ミュージシャンだが年金が欲しいのでこの仕事についたと話していたが握手が非常に温かい人で、時間があればぜひ電話して、よいパブに案内してあげるーといってもイタリア人の下心みえみえなねばっこさと違って親切さのほうが勝っていた感じの人だ。
アイリッシュはとにかく話し好きで親切なひとが多いようだ。多くの同胞を送り出し、自らも移民としてあちこちで働いた経験がある人が多いので、見知らぬ土地で暖かく迎えられたいという気持ちが、返しては旅人を暖かく迎えるという行為となっているのかもしれない。
話がそれたが、リバーダンスである。どういうわけか、総勢24人だというドイツからの集団の中ポツンと一人だけ間にはまってしまい、ごっついけど気のよいドイツおやじとおばちゃんに挟まれて見た。
前の列に座ったのが多分ドイツ人だと思うノッポ一家である。運悪くわたしの前にものすごく背が高くしかも板のような肩幅のお兄ちゃん(推定年齢17歳)が座ってしまった。やれやれ何もみえないじゃないの。この辺は劇場を作る際、もう少し考えるべきである。確かにアイルランド人は小柄だが、こうあちこちから観光客が来ては、でかい人間が前に座ったら後ろのものは見えないぞ。ちゃんと段差か角度をつけて設計しなさい。
幸いお兄ちゃんは妹 (10歳くらい)と席を替わったのでわたしはよく見えたが代わりに隣のドイツおやじはちょっと見づらそうだった。
かくしてダンスは始まり、どうも流れでいくと、アイルランドで誕生したダンスはいろいろなタップやフラメンコの起源である。我々アイルランド人は嵐にも何にも決して打ちのめされないのだー等々が言いたいらしい。それにしても本当に足技が素晴らしい。特に主演の男性がすごい技術で力も入っているのだが、彼があのXファイルのモルダーを演じていたデヴィッド・ドゥカブニーに良く似ているのに気付いてからおかしくてたまらなくなってきた。
ドゥカブニーといえばモルダーを演じていたときも驚いているのに全然驚いているように見えないという無表情ぶりがうりだったのだが、このリバーダンスのドゥカブニー似のダンサーはものすごい気合いの入った笑顔なのである。アクロバティックなステップにジャンプを繰り出してはその度に「ほおら、こんなこともできるんだよ。僕ってすごいでしょう」と拍手を要求する満面の笑みを見せるのである。確かにすごいけど笑顔がたまらなくおかしい。
おまけに前列のお兄ちゃんといえば、白熱したステージにもかかわらず、途中でこっくりしだしパパにつつかれる始末。ど真ん中の良い席だけにそんなでかい身体で寝ると目だって仕方ない。ドゥカブニーがものすごい笑顔でおにいちゃんに「どうだっ」というアピールをするが起きない。そして兄がやっと起きると今度は隣の弟が寝る始末である。するとまたドゥカブニーがすごいアピールをする。でも起きない。
そんなこんなでこっちはダンスに集中したいのにいらんことが気になって仕方ない。パパ、興味のない子にダンスを強要するのはやめましょう。お兄ちゃんたちはホテルに放置しておくか、公園に放し飼いにしとけばいいのである。誰もあんなでかくてかさばる子達誘拐せんわ。いや、パパはほおって置くと彼らが何を壊すかわからないから目が離せないのかも知れない。やれやれみなさん、お疲れ様でした。
黒カナリア@こんな映画あんな映画+一人旅
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