80年代のUKロックシーンにどっぷり浸かっていた10代の頃、ビートルズは初期のアイドル時代のイメージと耳に馴染みすぎる名曲の数々が古臭く思えて自分から聴きたいと思うことはなかった(今となれば80年代の方がはるかに安っぽくて古臭く見える)。それが大学生になって、ビートルズ世代の先生からまとめてアルバムを聴かせていただく機会を得て、特に中〜後期の音の斬新さに驚いた。彼らを「発見」した当時はずいぶんと繰り返し聴いたもので、今ではヘビロテとはいかないけれど、定期的に無性に聴きたくなる。いちばん好きなアルバムはどれか、と言われれば、THE BEATLES (通称WHITE ALBUM)も捨てがたいのだが、やはり RUBBER SOULだろうか。アイドルから本格的ミュージシャンへ脱皮しようと、新しい試みを次々盛り込んだ革新的アルバム、という位置づけもさることながら、かつてドライブ用ソングとして挙げた "Drive My Car"をはじめ、"Norwegian Wood", "Michelle","I'm Looking Through You" などポップでかつ旋律の美しい曲がずらりと揃っていることが、この作品の魅力である。
それではいちばん好きな曲は、と聞かれると名曲が山のようにある中から1曲だけ選ぶのは難しすぎるので、せめて3曲にさせてもらえるなら、名曲中の名曲、ももちろんいいのだけれど、今でもよく聴くのは、わりと小品、というか何でもない感じの曲が多い。Lovely Rita (SGT.PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND)
サイケな香りがするイントロと終盤の「チク・チク」コーラスがとても好きな曲。この「可愛いリタ」とは駐車違反取締りの婦人警官のことである。
Rocky Raccoon (WHITE ALBUM)
アコースティック・ギターの美しい調べと古き時代のアメリカを思わせるようなホンキー・トンク・ピアノの間奏が印象的な曲。「ラクーン(アライグマ)」という言葉の響きとイメージも好きだ。
Mother Nature's Son (WHITE ALBUM)
これもアコースティック・ギターのシンプルな音色が美しい曲。ポール・マッカートニーのヴォーカルが優しく響く。
おまけ:山ほどあるビートルズのカヴァーで気に入っているのは、The Black Keys の "She Said, She Said"である。オリジナルのサイケな雰囲気も好きなのだけれど、このアメリカ出身の2人組によるカヴァーは、さらにブルージーなアレンジがされていて、クールで渋い音になっている。
exquise@extra ordinary #2
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