町に住んで小学校に通っていた6歳の少女ナンサが、家族が暮らす草原に帰ってくるところから物語は始まります。ある日ナンサは、ほら穴で一匹の子犬を見つけて連れて帰り、「ツォーホル」と名付けてかわいがります。しかしお父さんは飼うことを強く反対して、彼女に捨ててくるように命じます・・
ストーリーはたいへん素朴ですが、これがモンゴルの広大な自然をバックにゆったりと語られるところにこの映画のよさがあります。さまざまな色合いの、自然の緑や空の青と、ナンサ一家が身にまとう衣装や彼らが生活するゲル(移動式住居)の内部にあふれる鮮やかな色彩が画面のなかで絶妙に調和し、日本や欧米の映画には見られない情緒を生み出しています。
終始穏やかに話は進みますが、一方で捨て犬が増えてオオカミ化し、遊牧生活をおびやかしていること、お父さんも町で働こうかと考えていることなど、遊牧民が抱える現実の問題も端々に語られています。実際にモンゴルでは遊牧民がだんだん町に移り住むようになり、ゲルで暮らす人々は少なくなってきているそうです。町の生活も知っているナンサが、儀式や迷信や伝説(この映画の原題になっている『黄色い犬の洞穴』の話もそのひとつです)に取り巻かれた草原での生活に、疑問を感じる日はやがて来るのかもしれません・・
■DVD「天空の草原のナンサ」(デラックス版)
exquise@extra ordinary #2





犬が大好きなので、映画などで見かけると大変心和みます…。
ポスターの草原もたまりません!!
これまでの受賞犬は http://www.nextftp.com/dogs/moviep.html で知ることができます。「過去のない男」(アキ・カウリスマキ監督)に出てくる「ハンニバル」君もとっても好きだなあ〜。