低下する一方の出生率と裏腹に加熱する一方の子供服市場。某国産モード誌ではお洒落ママのための子供服のページが設けられ、かのヴォーグでさえキッズ特集を組むご時世。有名デザイナーが子供服を手がけるのももはや珍しいことではなくなりましたが、フランス発の新たな子供服のブランドが注目を集めています。仕掛人は、二人の子供のママであるコーディリア・ド・カステラーヌ。まだ20代後半ですが、ハイティーンの頃からエマニュエル・ウンガロのもとでプレスとして働いてきた筋金入りの業界人です。酒造メーカー、バカルディー社会長を父に、オナシス家のインテリアを手がけたデザイナーを母に持ち、叔父はデザイナーのジル・デフュールという恵まれた環境に生まれた彼女。
ほんの子供の頃から、当時シャネルでカール・ラガーフェルドの右腕として働いていた叔父の仕事場に出入りし、華やかな世界の舞台裏を遊び場にして育ちました。(「叔父さんとこのスーパーモデルみたいになりたい!」とメイクした上ハイヒールで小学校へ登校、シスターから大目玉を食らったこともあるとか。)
贅沢な衣装を日々楽しめる身であるけれども、ファーストファッションチェーンのラインナップにもチェックを入れずにはいられない。クローゼットにはディオールのヴィンテージのファーコートが何枚もあるけれど、チープな服で有名なアパレル大手H&Mの大物デザイナーとのコラボ商品は行列してでも手に入れる。
そんなファッションの申し子であるカステラーヌが、これまで培ってきた美意識と哲学を活かす場として、従姉達と立ち上げたのが、自身の名を冠した子供服のブランド、C DE Cです。
“C DE C”のコレクションは、いわゆる普通の子供服とは一線を画しています。
ひらひらフリフリとは無縁なすっきりしたラインに、繊細で遊び心のある細部。コドモらしい元気な色を避けた、独特の甘い色使い。大人の間でトレンドになっているバレーシューズも数種類取り揃えるなど、ツボを押さえたラインナップも見逃せません。しかもお値段は、上質の素材で仕立てられているにも関わらず50ユーロ以下、とお手頃。「子供の服って破れたり汚れたりするもの。すぐに大きくなって着れなくなるものだし」というデザイナーの実体験に即した値段設定だそう。ただし、フランチャイズ化する計画は毛頭ないのだとか。
ママのベンチャー企業として立ち上げられたばかりの“C DE C”は、販売経路もウェブサイトと委託した個人によるトランクショーに限定されるなど、ブランドが世界のママたちの間に浸透していくにはまだまだ時間がかかりそうですが、コレクションはますます充実していく模様。ニットのデザインを叔父さんに、従姉であるヴィクトワール・ド・カステラーヌ(ディオールのアクセサリーデザイナー)におもちゃのアクセサリーのデザインを任せることも検討中だとか。今後の展開に目が離せません。
C DE C:http://www.cordeliadecastellane.com
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