まずは、『トロピカリア 2 Tropicalia 2』(カエタノ・ヴェローゾ/ジルベルト・ジル Caetano Veloso/Gilberto Gil)。もろボサノヴァというのは普段あまり聴かないのですが、このアルバムは実験的な試みがとても面白く、発売から10年以上たった今でもよく聴いています。それぞれブラジルでの長いキャリアのなかで革新的な音楽を追求してきたカエタノ・ヴェローゾとジルベルト・ジルの共作として、68年に発表された『トロピカリア』から25年ぶりに制作されたもので、ポップス、ロック、ヒップホップなどさまざまなジャンルの音楽と組み合わされた、アートとも呼べるような斬新な作品です。
ジミ・ヘンドリックスの "Wait Until Tomorrow" のカヴァーや、少しひねくれた感じの旋律が特徴的な "Haiti" "As Coisas" "Dada" といったオリジナル曲など、前衛的とはいえポップで聴きやすい曲ばかり。1993年の創作当時50歳を超えていたとは思えないほどの2人の柔軟性をぜひ味わっていただきたいです。国内盤は残念ながら廃盤ですが、輸入盤では入手可能です。
お次は『アイボリー・タワー Ivory Tower』(ルイ・フィリップ Louis Philippe)。80年代半ばにイギリスで設立されたエル él は、ちょっと懐かしい感じの良質なポップスやロックのアルバムを産出し、本国よりも日本で人気があったレコード・レーベルでした。そのレーベルの看板アーティストだったのがフランス出身のルイ・フィリップ。大学教授のような風貌からは想像もできないような、甘く爽やかな歌声の持主で、ロマンティックなアルバムを数多く発表していました。1988年発表のこの作品は、ビーチ・ボーイズのカヴァー "Guess I'm Dumb" のほか、キラキラした可愛らしい曲の詰まった宝石箱のようなアルバムで、夏の昼下がりに聴きたくなります。
古い作品ばかりなので、最後は最近のものを。フジ・ロック・フェスティバル出演者のプロモーション・ヴィデオを観ていたら、60年代風のキュートな曲が流れてきました。それは ザ・バード&ザ・ビー The Bird And The Bee という男女2人組の "Again & Again" という曲で、関東のFM局ではヘビー・ローテーションになっていたそうですから、お聴きになった方もいるかもしれません。ジャケットも愛らしいこのアルバム『ザ・バード&ザ・ビー The Bird And The Bee』には、そのほかにもお洒落で素敵な曲が揃っていて、ヴォーカル担当の女性、イナラの声が耳元に涼しげに響きます。多分にヨーロッパの香りがする一枚ですが、意外なことに2人はロサンジェルス出身でアルバムはブルーノートから発売。上記のエル・レーベルの音や、カーディガンズなどのガーリー・ポップがお好きな人にはおすすめです。
まだまだ暑さは続きそうですが、クールな音を聴いて頭の中だけでも涼しくなりたいですね。ご希望があれば、暑苦しいバージョンもご用意いたしますけれども・・
exquise@extra ordinary #2
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